宮前区内で特殊詐欺の被害を未然に防いだとして、宮前警察署(鴨下圭一署長)は、セコム株式会社溝口支社の松本悠雅さん(25)に感謝状を渡した。

4月19日、ATMの異常通報を受け、現場に駆けつけた松本さん。利用客の女性と、現金が詰まったATMを確認した。松本さんがATMの作業を終わらせると、女性は携帯電話で会話を開始。不審に思って声をかけると、女性と電話相手は30分以上通話状態が続いていた。女性に断り電話を替わると、通話先の男性は無言になり、電話が切れた。松本さんは「特殊詐欺の可能性がある」と思い、警察へ通報。事なきを得た。女性はサイト利用料をATMで振り込むよう指示されていたという。

実は松本さんの母親も、以前に特殊詐欺の被害抑止に貢献していた。その際の感謝状が家に飾られているのをよく目にしており、女性の様子に「詐欺ではないかと頭によぎった」と振り返る。感謝状を受け取り、「お客様の被害を抑止できてよかった」と語った。

鴨下署長は「ATMで振り込む前に阻止することができ感謝している。区内では特殊詐欺の発生が増加傾向。引き続き、多くの方の協力を得て、水際での阻止につなげていきたい」と話した。