「優しく接していたら、成長できないと不安を持たれる」
「成長を願って厳しくしたら、パワハラと言われる」

ゆるくてもダメ、ブラックはもちろんダメな時代には、どのようなマネジメントが必要なのか。このたび、経営コンサルタントとして200社以上の経営者・マネジャーを支援した実績を持つ横山信弘氏が、部下を成長させつつ、良好な関係を保つ「ちょうどよいマネジメント」を解説した『若者に辞められると困るので、強く言えません:マネジャーの心の負担を減らす11のルール』を出版した。

本記事では、若者がメンタル不調になってしまう原因と、その対策について、書籍の内容に沿って解説する。

負荷が高すぎることが原因ではない

「メンタル不調」を訴える若者が増えている。

特にゴールデンウィーク明けは危険だ。新入社員が原因不明の体調不振に陥るのなら「五月病」を疑ってもいい。気の持ちようでなんとかなるのならいいが、そうでないなら「適応障害」「気分障害」のケースも考えられる。早めに病院へ行くべきだろう。

それにしても、なぜこのように「メンタル不調」になる若者が増えているのか? 「苦労は買ってでもしろ」というのは必ずしも古い考えではない。新刊『若者に辞められると困るので、強く言えません』にも書いた。ストレス強度を上げるためには、ストレスが必要だ。筋トレと同じで、それなりの負荷をかけない限りいつまで経ってもストレスに強くはならない。