他には、途中から目盛りの比率が化ける棒グラフも見かけます。グラフの目盛りは等間隔でなければなりません。例えば、左のグラフは0〜80と80〜100までの目盛りの幅が違います。おそらく何かしらの増加を極端に示すために用いられているのでしょうが、等間隔の目盛りに計り直して比較することが大切です。

ただしこのグラフは、縦軸の目盛り幅を変化させていますが、横軸の目盛りを変化させる「時空が歪んだ」グラフも存在するので、必ず「歪み」は確認しましょう。

2軸プレイに気をつけろ

棒グラフや折れ線グラフなどの複数のグラフを組み合わせて、左右に軸を設けた下のようなグラフを、2軸グラフと言います。異なるデータを一つにまとめることで、時系列の変化などをわかりやすく比較することができます。

例えば下のグラフは、1991年から2020年までの月間の平均気温と降水量を表したものですが、気温の変化と降水量の変化を時系列ごとに確認できます。

しかし、わかりやすく比較することができる反面、左右で2つの軸があるぶん、グラフがどちらの軸のものなのかわかりづらく誤解してしまう可能性があります。この2軸グラフは気温と降水量を表していて、単位が「mm」と「℃」と異なるので誤解することはあまりないかもしれません。しかし、次に紹介するような、単位が同じで桁や尺度が異なるグラフを作為的に見せる困ったトリックが多々あります。