さらに同実験において、ご飯に含まれる水分量を調べてみると、炊きたては水分量が59.8%で、冷凍24時間後は60.4%、冷凍4週間後は57.8%でした。冷凍することで、4週間後もほぼ炊きたてと同じ水分量がキープできていました。

ご飯のおいしさには、水分量がかなり重要なため、これだけキープできていることは冷凍の良さです。

冷凍してもご飯がやわらかい

また、ご飯のやわらかさもおいしさのポイントの1つ。炊きたては7.2ニュートン(ニュートンは力の大きさを表す指標)、冷凍4週間後は7.4とほぼ変わりませんが、冷蔵24時間後は9.1、炊飯器保温24時間後は8.5です。数値が高い=硬いので、冷蔵や炊飯器保存をすると、ご飯が硬くなってしまうのです。

(画像:旭化成ホームプロダクツ提供/一般社団法人食品冷凍技術推進機構 鈴木徹代表理事監修)

以上の結果から、ご飯を冷凍保存すると、水分量とやわらかさがキープされるうえ、加熱による解凍によってα化度もキープでき、おいしさが保てることがわかりました。