まさに魔改造戦車。

1958年に登場したT-55を近代化改修した戦車

 ウクライナ国防省は2024年3月16日、スロベニアから供与されたM-55S戦車がロシア軍の陣地を破壊したとする映像を公開しました。

 M-55Sは旧ソ連が開発したT-55を、北大西洋条約機構(NATO)仕様に改修した戦車です。T-55は1958年に登場した古い戦車で、100mm砲を搭載。原型となったT-54や派生型も含めると約10万両以上が生産されたベストセラー戦車です。

 M-55Sは、このT-55が装備する100mm砲を、イギリスが開発した「ロイヤル・オードナンス L7」105mmライフル砲に換装。イスラエル製の爆発反応装甲を新たに取り付け、射撃管制装置などもアップグレードしています。スロベニアは、M-55Sをウクライナに28両供与しています。
 
 映像を撮影した時期や場所については明らかにしていませんが、M-55Sが木を押し倒しながら走行したり、主砲をロシア軍陣地に向けて射撃している様子が確認できます。車体には、ウクライナ軍の車両であることを示す「白十字」が描かれていることも確認できます。

ロシア軍陣地を破壊するウクライナのM-55S戦車