「ふるさと納税」について、全国の自治体が魅力あるお礼の品、「返礼品」をと工夫を凝らす中、米子市が新たな取り組みです。
米子市として過去最高、寄付額500万円の返礼品を提供することになりました。

米子市伊木市長:
「過去最高の寄付金額の返礼品の取り扱いを開始する。非常に高額な寄付、一口500万円を設定した」

米子市の伊木市長が記者会見で発表した、ふるさと納税の新たな返礼品。
寄付額は驚きの500万円、米子市としてこれまでの最高額を大幅に更新しました。

杉谷紡生記者:
「500万円という驚きの寄付額。その返礼として、この皆生の高級旅館を貸切ることができます」

1口500万円の寄付に対するお礼の品とは、高級温泉旅館の「貸し切り」。
2021年に皆生温泉にオープンした「やど紫苑亭」、1日10組限定、1人1泊7万5000円からという高級旅館を1泊まるごと貸し切り(1〜4人)。
地元食材にこだわった豪華な料理もついて、ぜいたくなひとときを思う存分味わうことができます。
しかし、500万円という高額な寄付、ニーズはあるのでしょうか?

米子市伊木市長:
「(紫苑亭には)もともと『ふるさと納税』で10万円の設定あったが、1人で30口300万円の寄付があった。こうした高額の寄付、利用のニーズはあると判断した」

この旅館の宿泊クーポンは、すでに10万円の寄付への返礼品になっていますが、4月に30口、あわせて300万円の寄付があり、高額寄付のニーズがあると判断しました。

米子市・伊木市長:
「具体的なニーズがあったことも受けて、我々としてもそれに応える。旅館の皆さまと、こうしたコロナ後の宿泊需要に応えていきたい」

強気の設定500万円の返礼品、近隣の自治体に目を向けると、上には上がありました。
松江市の返礼品「プライベートサウナ」。
寄付額は1200万円以上、2023年2月に取り扱いを始め、今のところ、寄付した人はいないということです。

厳しい財政状況が続く自治体の懐を温めてくれる「ふるさと納税」。
返礼品をめぐる自治体同士の知恵くらべは、まだまだ続きそうです。