22日午前9時ごろ、江津市桜江町の山林で、森林組合の作業員の男性が、作業中にクマに襲われ顔と腕に大けがをしました。

宍道正五記者:
「江津市桜江町谷住郷です。山に囲まれたこの奥でクマが出没したと見られます」

現場は江津市桜江町谷住郷の山林で、22日午前9時ごろ、邑智郡森林組合の51歳の男性作業員が体長1メートルを超えるクマに襲われました。

男性は右腕を噛まれ、顔を爪でひっかかれたほか、左手の小指を噛みちぎられる大けがをしました。

防災ヘリで出雲市内の病院に搬送され、22日夕方時点で入院していますが、命に別状はないということです。

島根県によると、男性を襲ったのはツキノワグマの成獣で、男性は他の作業員11人と苗木を植栽するための準備作業をしていたということです。

男性が襲われた際、子グマの鳴き声も聞こえたことから、県は親子のクマが住む「冬眠穴」が近くにあったのではないかとみています。

近所の人:
「たまに防災無線で出没したと流れてくる、怖いし、気をつけないといけない。クマが通る道があるので、近くに来る人には注意を呼びかけたい」

現場の山林では過去にもクマの目撃情報がありますが、周辺に住宅がないことから捕獲檻の設置はせず、江津市が防災無線で注意を呼びかけています。

母熊は通常4月末まで冬眠穴の中で子育てをしますが、子どもを守るため攻撃的になることが多く、今回のケースでは外の刺激にびっくりして穴から出てきた可能性が高いとみています。