この新年度、島根県ではあるルールが変わりました「脱マスク」です。
勤務中の職員に原則、マスク着用するよう求める県の独自ルールが廃止されました。
また新型コロナ対策の司令塔だった「感染症対策室」も廃止され、県のコロナ対策は大きな節目を迎えました。

島根県職員:
「爽快ですね、マスクないと」
「これから暑くなるので楽になるかなと」

島根県でも4月1日からマスク着用を職員個人の判断に委ねるルールに変わりました。
新型コロナ対策のマスク着用について、国は、2023年3月、個人の判断に委ねる方針を発表、5月には新型コロナが5類に移行し、感染対策は大きく緩和されましたが、島根県は、重症化リスクの高い来庁者もいるとして、その後も職員に対し、勤務中のマスクの原則着用を求めてきました。

県はこの独自ルールを3月31日、廃止、しかし、初日の4月1日、この部署では職員50人のうち「脱マスク」は13人、全体の2割ほどにとどまりました。

島根県職員:
「花粉症があるのでつけている」
「マスクに慣れているので、つけている」

島根県のコロナ対策、大きな変化はほかにも…。

安部大地記者:
「新型コロナ対策の先頭に立ってきた感染症対策室も3月31日をもって廃止となります」

2021年度に設置された感染症対策室、4月からは薬事衛生課に業務が集約されます。

新型コロナ対策の最前線で対応にあたってきた田原研司室長。
対策室廃止とともに定年退職を迎えました。

島根県感染症対策室・田原研司室長:
「去年の夏の9波、今年冬流行した10波は少なくなってきました。感染症として考えれば、インフルエンザ並みのシビアな感染症とはもう考えにくいだろうと考えます」

1医療機関あたりの新型コロナの感染者数は第10波と言われた直近のピークでも11.6人、最も多かった2年前の第8波の約4分の1です。
多くの人が抗体を持つようになり、感染が広がりにくくなっているといいます。

島根県感染症対策室・田原研司室長:
「感染症対策室がなくなることはこの新型コロナウイルス感染症が、普通のインフルエンザと同じ感染症に位置づけられていることを県民の方に知っていただく大きなきっかけになると思っている」

新型コロナ対策をめぐっては、1日から治療薬や入院治療費、ワクチンなどについても国の公費負担がなくなり、通常の医療体制での対応に変わります。