3日朝に台湾で発生した地震。山陰両県では、この地震や津波による直接の被害はありませんでしたが、ビジネスや観光面での影響が心配されます。

一畑トラベルサービス台北事務所・鄭建琳(ていけんりん)さん
「今の花蓮の状況は、ビルが倒れたり、土砂崩れで道が通行不可能になっている」

こう話すのは、松江市の旅行会社「一畑トラベルサービス」の台湾・台北市の現地駐在員を務める鄭建琳(ていけんりん)さん。地震発生直後の状況を振り返りました。
地震は午前8時58分ごろ発生し、マグニチュードは7.7と推定されています。
震源から約120キロ離れた台湾北部の台北でも最大震度5弱を記録しました。

一畑トラベルサービス台北事務所・鄭建琳さん
「(台北では)30秒から1分間くらい揺れていた。台湾では約25年ぶりの大きな地震なので、みんな怖いと思っている。地震が発生後すぐに地下鉄が全線で停止になり、乗客は出口で別の手段を探した。その後1時間くらい運行停止になった状態が続いた」

鄭さんの自宅に被害はなく、無事だったということですが、通勤時間帯と重なり、地下鉄やバスなど公共交通機関がストップし、街は一時混乱したということです。

一方、鳥取市の鳥取砂丘。観光施設を訪れていたのは、台湾からのツアー客約130人です。鳥取空港との間で運航されているチャーター便を利用し、3月31日から山陰両県を観光。4日に帰路につく予定です。

台湾からのツアー客
「もちろん心配しています」
「今、台湾の家には誰もいないので、物が倒れていると思う」
「ふるさとの皆さまが無事であることを心から祈っている」

鳥取県によると、地震によるチャーター便への影響はなく、4日は次のツアー客が台湾から到着。折り返しの便で、現在滞在中のツアー客が台湾に向け出発する予定だということです。