牛肉がたっぷり乗った牛丼。福島大学の学生は、100円で食べられるというキャンペーンが、15日から始まりました。目的は、福島県飯舘村の「かつての名産」の復活です。

井上和樹アナウンサー「福島大学の食堂にできた長い行列。みなさんが買い求めているのはこちらの牛丼。なんと福大生は100円で食べられるんです。」

100円牛丼求め、食堂には長い列が…

食堂で、学生たちが次々と注文します。15日から福島大学の食堂で販売が始まったこの牛丼は、飯舘村産の和牛を100%使っていて、福大生は期間限定で100円で食べることができます。

学生「そんなに重くもなく、脂身も少なくて、軽く食べられるのですごくおいしい」
学生「100円で食べられるのは信じられない」
学生「すごくおいしくてびっくりしちゃった。ゼミの関係で飯舘村に関わっていたのでうれしい」

100円牛丼」のねらいは…

この「100円牛丼」の目的、それは飯舘村産の牛肉の風評の払拭です。震災前、畜産が盛んだった飯舘村では、ブランド牛「飯舘牛」が特産でした。

しかし、現在飯舘村で営農を再開している畜産農家は、事故前の1割にも満たない12戸。畜産業の研究が専門の福島大学・石川尚人教授によりますと、飯舘村産の和牛は今も全国平均より1割安く競り落とされているのが現状だということです。そこで、この牛丼を通して飯舘牛の復活、さらに村の復興を応援しようと企画されました。

飯舘村・高橋祐一副村長「おいしいと思ってもらえるのが一番だと思うし、また食べてみたい、(飯舘村に)行ってみたいという気持ちになってほしい」

この牛丼は、17日まで福島大学の食堂で販売され、学生以外は650円で味わうことができます。

学生以外には650円で提供