大手損害保険グループ3社が昨年度の決算を発表しました。全社、いずれも好調な海外事業が業績を牽引(けんいん)し、過去最高益となりました。

 各社が発表した2023年度の最終利益は、東京海上ホールディングスが6958億円【前期比+85%】、SOMPOホールディングスが4160億円【+1475%】、MS&ADホールディングスが3692億円【+75%】で、3社いずれも過去最高益となりました。

 円安の影響もあり、好調な海外事業が数字を押し上げました。

 一方、国内では新型コロナの5類移行に伴い、交通量が増えて自動車事故が増加したほか、物価高による修理費用の上昇などにより支払いが増えて収益が悪化しました。

 このため、各社は今年度中に自動車保険の保険料を値上げする方針です。

 ビッグモーターによる不正請求問題や企業保険のカルテル問題の影響は限定的で、各社の業績にはほとんど影響がありませんでした。