韓国俳優のテジュ(35)が、初めて作・演出を担当した舞台「MASQUE」が、5月22日〜26日まで、東京・新大久保の労音大久保会館アールズアートコートで上演される。
テジュは2018年にAbemaで放送された「恋愛ドラマな恋がしたい」に出演、「世界一のキス」と称され一躍話題になった俳優だ。韓国では、大学路などでシェイクスピアやチェーホフの作品に主演するなど、本格的な役者としての活動を続けてきた。
日本では、この5年間を主に舞台で活動し、ついに、今年5月、脚本家&演出家としてデビューすることが決まった。
同作は、外部と隔離された実験場が舞台。6人の参加者は、実験場で6カ月を無事に過ごせば、1人あたり1億円を受け取れる。一獲千金のこのチャンスを狙って集まった6人の参加者は、それぞれの目的を持ってともに生活するが、ある日、予期せぬ事件が発生し、実験場は修羅場となり、予測不可能な方向へと進んでいく。
出演は小松準弥、中島拓人、平井亜門、小沼将大、苅田昇、伊藤孝太郎、林明寛。同作は、テジュ作演プロジェクト「HITO」の第1弾作品となっている。

■テジュが当サイトにコメントを寄せた。
大学時代から演出の授業に魅了され、短い台本で数回の演出に挑戦してきた僕にとって、この長編公演の演出という挑戦は新たな感慨を呼び起こします。
特に、僕が直接書いた日本語のオリジナル台本で舞台を飾るこの公演は、エンターテイナーとしての僕の成長に意義深い節目になると思います。
少し古い考えかもしれませんが、演劇は観客に思索の余地を提供すべきだと信じています。
もちろんお客さんが舞台を見て、幸せな気持ちで帰られることが最優先ですが、彼らが自分の人生を振り返り、様々な考えにふけることができる台本を書きたいと思っていました。
この作品を通じて、僕が生きてきて常に考え、思索してきたテーマとそれに対する僕なりの解答を込めて、観客の皆様にお届けしたいと思います。
これからも人生と人間性についての省察を続けながら、皆様に感動と思索の機会を提供する魅力的な作品をお見せしたいと思います。