大阪府で高校の授業料無償化による影響が広がっています。公立高校への志願者が減少し、定員割れする学校が70校に上る異例の事態となっています。
■前年比約2000人減少…2016年度以降最少
「私学も公立も含めて、高校授業料の完全無償化をぜひやりたいと思う」
大阪府の吉村知事が選挙から掲げてきた私学無償化。今月から段階的に適用され、2026年度には高校の授業料が完全無償化となります。
その影響もあってか、今年、私立高校を第一志望とした人は1万9994人で、前の年よりおよそ1500人増加。全体の3割を占め、過去20年で最多となりました。
一方、公立高校では、異例の事態が起きています。
一般選抜の志願者数は前の年よりおよそ2000人減少し、3万6379人に。現行の入試制度になった2016年度以降、最も少ない人数です。
「一定の傾向は出るだろうと思っていた。(私学に)今まで行けなかったけど、行きたいという子どもたちの選択肢が広がることにつながっていると思う」
さらに、夜間の定時制と通信制を除く公立高校145校のうち、70校で定員割れとなっていて、今後公立高校の数が大きく減っていく可能性もあるといいます。