中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領が、首脳会談した際の共同声明で福島第一原発の処理水が「核汚染水」と表記されたことについて、林官房長官は中国とロシアに抗議したことを明らかにしました。

林官房長官
「ALPS処理水の海洋放出について事実に反する言及を行ったことは大変遺憾であります。この共同声明が発出された直後に、外交ルートを通じて中国側、ロシア側双方に抗議を行いました」

 林長官は、IAEA=国際原子力機関が、報告書で処理水の海洋放出は「国際安全基準に合致しており、人や環境への影響は無視できる程度だ」としているとして、「放出後も科学的観点から何ら問題は生じていない」と強調しました。

 16日に北京で行われた中ロ首脳会談の共同声明では、福島第一原発の処理水の海洋放出について「日本が責任ある方法で福島の核汚染水を処置し、厳しい国際監視を受け入れることを求める」などと書かれていました。