アメリカのバイデン大統領は、イスラエルのネタニヤフ首相と電話で会談し、ガザでの即時停戦と人質解放に向けた交渉について協議しました。

 ホワイトハウスによりますと、バイデン大統領は28日、ネタニヤフ首相に対し、イスラエルが計画するラファでの地上侵攻に反対する立場を繰り返したということです。

 また、電話会談ではエジプトなどが仲介して進められているハマスとの戦闘休止や人質解放に向けた交渉について協議されました。

 バイデン政権としては、交渉を進展させてイスラエル側にラファ侵攻を思いとどまらせたい思惑があります。

 こうしたなか、アメリカのニュースサイト「アクシオス」は28日、イスラエル側が人質解放後に「持続可能な停戦」について協議する意向をハマスに初めて提案したと報じました。

 ハマスの掃討を掲げ、一時的な戦闘休止にこだわってきたイスラエルにとって、大幅に譲歩した形と言えます。

 新たな提案には、イスラエル側がガザで拘束されている女性や子どもらの人質解放を求めた一方で、避難民全員のガザ北部への帰還などハマスの要求を受け入れる内容が盛り込まれています。

 アクシオスに対してイスラエル政府の高官は「我々が真剣に交渉に臨んでいることをハマスには理解してもらいたい」などと述べたということです。