スロバキアのフィツォ首相が銃撃された事件で、容疑者の家族は「なぜこのようなことになったのか分からない」と胸の内を語りました。

 マシンガンを抱えた完全装備の警察官に囲まれ、ヘルメットに防弾ベスト姿で建物から出てきた男。

 15日にスロバキアのフィツォ首相を銃撃し殺人未遂の疑いで逮捕・訴追された容疑者です。

 地元警察は17日、男の立ち合いの下、中部レビツェにある自宅などの家宅捜索を行いパソコンや書類などを押収しました。

 地元警察は男の身元などを明かにしていませんが、地元メディアによりますと、男は71歳のショッピングモールの元警備員で、詩集を3冊発表しているアマチュアの詩人だということです。

 地元テレビの取材に応じた男の息子は、男が銃の許可証を持ち合法的に銃を所持していたと説明しました。

 また、選挙ではフィツォ氏へ投票していなかったとしながらも「父が何を意図し、何を計画し、なぜこんなことになったのか全く分からない」と語りました。

 一方、スロバキアの内相は16日の会見で、男は単独犯であり「大統領選後、結果に不満を持ち行動を加速させた」と述べました。