2022-23 Yogibo WEリーグ第18節の3試合が14日に各地で行われた。

注目の一戦となったノエビアスタジアム神戸での首位・三菱重工浦和レッズレディース(勝ち点40)と2位・INAC神戸レオネッサ(勝ち点36)の直接対決は、2-1で浦和Lが勝利を収めた。

11分に猶本光の右足ミドルがクロスバーを叩くなど、好機を作った浦和Lは23分にも猶本の中距離砲がGK山下杏也加にセーブを強いる。32分にはピッチ中央の柴田華絵から塩越柚歩とテンポ良く縦パスがつながり、清家貴子が右ポケットからグラウンダーで折り返すと、三宅史織、守屋都弥のスライディングでの対応がゴール前にこぼれ、島田芽依が難なく押し込んで先制点を挙げた。

対するI神戸はペナルティエリアへの侵入に苦しみ、田中美南がミドルシュートを見せるのが精一杯で、ビハインドのまま前半を終えた。模索する朴康造監督はハーフタイムに選手交代を行うと、投入された髙瀬愛実が一仕事。56分、最終ラインでボールを保持する浦和Lに2トップで制限をかけ、安藤梢のパスを髙瀬がブロックすると、こぼれ球を拾った田中は石川璃音をかわしてボックス内左へ侵入し、対角への一撃を沈めた。

振り出しに戻った試合は、59分に清家のシュートを、63分には成宮唯のフィニッシュをそれぞれ両GKがストップ。ならばとI神戸は67分、成宮がGKをかわし、角度はないながらも狙ったが、懸命に戻った石川がブロックして浦和Lもゴールを許さない。

I神戸74分、竹重杏歌理が瞼を切って出血し、筒井梨香が急遽スリーセンターの左に入るアクシデントに見舞われると、これが試合結果に影響を及ぼすことに。交代から2分後、浦和Lは清家がその筒井を自慢のスピードで振り切って右ポケットを取ると、グラウンダーの丁寧な折り返しを菅澤優衣香が蹴り込んだ。

これが決勝点となり、浦和Lが勝利。優勝へ近づく大きな3ポイントを手にした一方、I神戸にとっては連覇が遠のく手痛い敗戦となった。

2試合連続ドローで首位との勝ち点差を詰め切れなかった3位の日テレ・東京ヴェルディベレーザ(勝ち点31)は、ホームにちふれASエルフェン埼玉を迎えてWEリーグ記録となる9得点を挙げての大勝を収めた。

竹本一彦監督は今節3バックを採用し、FW登録を5人先発に並べて点を取れというメッセージを前面に出すと、選手がこれに応える。

まずは9分、植木理子が左右へのフェイントで金平莉紗をかわしてボックス内左からの左足で大量点の口火を切ると、25分分には植木のシュートが左ポストを叩き、こぼれ球を小林里歌子がプッシュして追加点を奪取。植木は36分にPKを沈めると、43分には裏抜けからGKとの一対一を迎え、これを冷静に制して前半だけでハットトリックを達成した。

追加タイムにはこぼれ球を北村菜々美が流し込み、前半だけで5点のリードを奪った東京NBは、折り返しての早々にも小林が加点。60分にはサイドへのシンプルなロングボールからまたも植木がネットを揺らすと、66分には宮川麻都にもゴールが生まれ、その2分後にはエースがFKから得意のヘッドを沈めてゴールラッシュを締めくくった。

1試合9得点や得失点差+9はこれまでのWEリーグ記録を大幅に更新することに。5得点をマークした植木も個人での1試合最多得点記録保持者となり、今季トータル12ゴールで得点ランキングでもトップに躍り出ている。

また、5位・マイナビ仙台レディースと11位・アルビレックス新潟レディースの一戦は、ゴールレスドローに終わっている。

◆WEリーグ 第18節
5月13日
ジェフユナイテッド市原・千葉レディース 4-0 ノジマステラ神奈川相模原
大宮アルディージャVENTUSAC 0-2 長野パルセイロ・レディース

5月14日
マイナビ仙台レディース 0-0 アルビレックス新潟レディース
INAC神戸レオネッサ 1-2 三菱重工浦和レッズレディース
日テレ・東京ヴェルディベレーザ 9-0 ちふれASエルフェン埼玉

WE ACTION DAY(今節試合なし)
サンフレッチェ広島レジーナ