ラ・リーガのハビエル・テバス会長の発言が、問題視されている。

事件は21日に行われたラ・リーガ第35節のバレンシアvsレアル・マドリーで発生。バレンシアのファン・サポーターからヴィニシウス・ジュニオールへ差別チャントの大合唱。71分には、その声に反応してヴィニシウスが激昂し詰め寄る形に。主審も仲裁に入り、10分間試合が中断するなど大きな騒動となっていた。

ヴィニシウスはこれまで度重なる人種差別被害をさまざまな場所で受けており、怒りを露わにすることは普通のことだろう。一方で、一向に問題が解決されないことにも怒りを示し、ラ・リーガ、スペインサッカー連盟(RFEF)への批判を展開した。

「初めてでも2回目でも3回目でもない。ラ・リーガでは人種差別は普通のことだ。リーグ側は、それが正常だと考え、連盟も同様であり、相手もそれを奨励している」

「かつてロナウジーニョ、ロナウド、クリスティアーノ(・ロナウド)、メッシのものだったリーグは、今は人種差別者のものとなってしまった」

この投稿に対しテバス会長がまさかの反撃。「人種差別に関して、それが何なのか、何ができるのか。我々はあなたに説明しようとしたが、2つの合意された日程のどちらも現れなかった」と説明や会談の機会を放棄したと伝えた。

これに対してヴィニシウスも返信。「またしてもラ・リーガの会長は人種差別主義者を批判する代わりに、僕を攻撃するためにソーシャルメディアに現れた」と投稿。「あなたの投稿に対する反応を見て、驚きを感じてほしい」とし、「僕は人種差別について話すあなたの友人ではない。行動とペナルティが欲しい。ハッシュ宅では僕を動かすことはない」と、被害者であるヴィニシウスを擁護するのではなく、「話し合いの場に来ないのが悪い」と投稿したことに怒りを示した。

すると、さらにテバス会長は反論。被害者であるヴィニシウスへの言葉はなく、ラ・リーガは努力していると弁明。さらに、今シーズンの9件の人種差別のうち8件がヴィニシウス個人に対してのものであることを、「稀な出来事」とし、ラ・リーガのイメージを傷つけたくないと自分たちを擁護する発言をして問題視されている。

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1.スペインもラ・リーガも人種差別主義者ではありません。これを言うことは不公平です

2.ラ・リーガでは、自分たちの権限の範囲内で可能な限り強力な方法で人種差別を報告し、追及しています

3.今シーズン、我々は人種差別的侮辱に関して9件報告しました。8件はヴィニシウスに対してのものです。我々は常に犯人を特定し、彼らを処罰する権限を持つ関連機関に苦情を持ち込みます。たとえ人数が少なくても、我々の努力は絶え間なく続きます

4.我々は毎週42クラブから200名を超える黒人選手がファンから尊敬と愛情を持って迎えられる、何よりもコミュニティ間の団結の象徴であるこの大会の評判が傷つくことを許すことはできません。人種差別の事例は非常に稀な出来事(9件の報告)であり、我々は完全に排除することに取り組んでいます

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多くの人が目にするSNSの場で、被害者の選手を全く擁護することなく、自らの組織を守るという発言をしたテバス会長には多くの批判が殺到。「これは本物なのか?」、「信じられない」、「愚か者」、「これは本当に深刻」、「彼こそ人種差別主義者なのでは」、「全て私ではないというくだらない話」、「ラ・リーガの会長はクソ野郎だ」とリーグに所属する選手を守れない会長の辞任を要求する声も挙がっている。



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