プレミアリーグ第37節、マンチェスター・ユナイテッドvsアーセナルが12日にオールド・トラッフォードで行われ、アウェイのアーセナルが0-1で勝利した。なお、アーセナルのDF冨安健洋はフル出場した。

第36節終了時点で首位のアーセナル(勝ち点83)は前節、曲者ボーンマス相手に3-0の快勝。これでリーグ4連勝を達成し、最終盤に急失速した昨季の教訓を生かしてリーグテーブルの最上位をキープした。ただ、今節は先にフルアム戦を戦ったマンチェスター・シティ(勝ち点85)が4-0の大勝を収め、首位の座を明け渡す形となった。悲願達成へ勝ち点3必須の状況で臨んだ大一番では4試合連続で同じスタメンを採用し、状態懸念の冨安とサカも無事メンバー入りした。

一方、8位のユナイテッド(勝ち点54)は前節、クリスタル・パレス相手に敵地で0-4の惨敗。ホームで1-1と引き分けたバーンリー戦に続く痛恨の勝ち点逸となった。怒れるホームサポーターの前でリバウンドメンタリティを示したい一戦では、パレス戦から先発3人を変更。負傷のマウントに加えてエリクセン、アントニーに代えてマクトミネイ、アムラバト、アマドを起用。復帰期待のブルーノ・フェルナンデス、ラッシュフォードはメンバー外となった。

最終節前に優勝争いの行方を左右する赤の名門対決。キックオフ直後は地力で勝るアーセナルが押し込む入りとなったが、ユナイテッドも時間の経過と共にボールを保持して押し返す拮抗した展開に。

ガルナチョやダロトを中心にユナイテッドがよりスムーズにフィニッシュまで持ち込んでいたが、一瞬の隙を突いたアーセナルがゴールをこじ開けた。

20分、GKオナナのミドルパスをハーフウェイライン付近でカットした流れからホワイトが右のスペースでボールを呼び込むハヴァーツに繋ぐ。急造センターバックコンビの連携の問題もあって、オフサイドをかいくぐってボックス右ライン際に持ち込んだドイツ代表MFがグラウンダーで折り返すと、ニアに絞ってきたトロサールが右足ワンタッチで流し込んだ。

アウェイチームのゴールで均衡が破れたが、試合の流れ自体に変化はなし。互いに時間帯ごとにボールの主導権を握って攻め手を窺うが、決定機まで持ち込むことはできない。前半終盤にはアマド、ガルナチョの両翼の仕掛けを軸にホームチームが攻勢を仕掛けたものの、厚みに欠ける攻撃は集中したアーセナルの守備にことごとく撥ね返された。

互いに選手交代なしで臨んだ後半も睨み合いが続く。ボール保持ではアーセナルがより安定感を見せるが、攻撃の手数ではユナイテッドが上回る。ただ、前半同様にユナイテッドは最後の局面で精度、連携の質を欠いて決定機まで持ち込めない。

徐々に試合が膠着し始める中、65分を過ぎて両ベンチが動く。アーセナルはこの試合唯一の得点者であるトロサールを下げてマルティネッリを投入。これに対してユナイテッドは右ヒザを痛めたアマドに代えてアントニー、75分にはエバンスを下げてカンブワラを投入した。

一連の交代と運動量の低下によってオープンな展開になり始めると、77分にはマクトミネイの中央突破からボックス左に持ち込んだガルナチョがサイドネットを叩くシュート。この直後にはマルティネッリが単騎突破から得意の角度から右足を振るが、ここはGKオナナの好守に遭う。

その後、アーセナルのサカがふくらはぎ付近を痛めてガブリエウ・ジェズスがスクランブル投入された一方、ユナイテッドも87分に3枚替えを敢行。エリクセンとフォーソン、ウィートリーとより攻撃的なカード切って最後の勝負に出る。

6分が加えられた後半アディショナルタイムにはウーデゴール、トーマスを下げてキヴィオル、ジョルジーニョの投入によって5バックの形で逃げ切り態勢に入ったアーセナルが、拙攻目立つユナイテッドの反撃を凌ぎ切った。

そして、ユナイテッドに2006-07シーズン以来のシーズンダブルを達成した5連勝のアーセナルが、今節終了時点では暫定首位をキープして運命の最終節を迎える形となった。

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