プジョー新型「408」がまもなく日本で登場する見込みです。欧州では2022年6月に発表されたニューモデルは、どのようなクルマなのでしょうか。

なぜ新型「408」はクーペSUVなのに3ケタ数字の車名を名乗る?

 昨年、2022年6月に世界初公開されたプジョーの新型モデル「408」。欧州では2023年1月からすでに納車が始まっています。

 スタイリッシュなクーペSUV風のボディが目を引くニューモデルですが、まもなく、2023年夏にも日本で登場する予定といいます。

 新型408とはどんなクルマなのでしょうか。

 プジョーで4から始まる数字のモデルは、1934年に登場した「401」までさかのぼります。

 その後1935年に「402」が登場、1942年まで生産されました。戦後は1955年に「403」が登場、以来「40X」という車名は、プジョーのミドルクラスのモデルに用いられます。「404」「405」「406」と続き、2004年には「407」が登場しました。

 Dセグメントモデルの407は、セダンとSW(ステーションワゴン)、およびクーペのボディラインナップを持っていましたが、2011年に生産を終了、その後継となるモデルの名前は「508」となりました。ちなみに「408」という車種名は、中国やロシア、南米向けに2010年から生産されたセダンにつけられていました。

 まもなく日本にやってくる予定の新型408は、全長4687mm×全幅1848mm×全高1478mm、ホイールベースは2787mmというボディサイズのCセグメントモデルです。プラットフォームには、新型「308」などと同じEMP2が用いられています。

 特徴は、プジョー初となるダイナミックなファストバックスタイルです。一見すると、いま世界的な流行となっているクーペSUVにも見えます。

 プジョーでは現在、SUVラインナップを「2008」「3008」「5008」のように4ケタ車名で表しますが、新型408はセダンやハッチバックと同様の3ケタ車名です。つまり新型408はSUVではなく、セダンやハッチバックの派生モデルと位置づけているようです。
 
 そのボディラインはシャープで、グリルはボディワークと同じ色でフロントエンドと完璧に調和し、ライオンの頭を持つ新しいプジョーのエンブレムを誇らしげに掲げています。

 ライオンの牙の形を模したLEDヘッドライトや、3つの爪をモチーフとしたLEDリアライトなど、新型408も新世代プジョーモデルのデザインアイコンを引き継いでいます。

 インテリアは最新世代のプジョー「i-コックピット」を採用。直感的に操作できる最新のテクノロジーと小径ステアリングホイールがドライビングの楽しさを引き立たせるといいます。

 パワートレインは、ガソリンモデル1種類、プラグインハイブリッド(PHEV)2種類を用意。ガソリンモデルは130ps・230Nmを発生する1.2リッター直列3気筒ターボエンジンにEAT8(8速AT)を組み合わせ、前輪駆動になる「Puretech 130 S&S EAT8」になります。

 PHEVは150ps・250Nmを発生する1.6リッター直列4気筒ターボエンジンに110ps・320Nmのモーターを組み合わせた「HYBRID 180 e-EAT8」、および180ps・250Nmを発生する1.6リッター直列4気筒ターボエンジンに110ps・320Nmのモーターを組み合わせた「HYBRID 225 e-EAT8」となります。両グレードともFWDで、8速ATが組み合わされます。

 フランス本国での車両価格は、ガソリンモデルのPuretech130 EAT8が3万6230ユーロ(税抜、日本円で約463万円)、PHEVのHYBRID 180 e-EAT8が4万4320ユーロ(税抜、約630万円)からとなっています。

※ ※ ※

 新型408はヨーロッパ市場向けにフランスのミュルーズ工場で生産されます。また中国向けのモデルは中国・成都工場で生産されます。

 日本でのグレード展開は未定です。