いまの「軽自動車」より小さいだと!? 現物を見るとびっくりする「小さすぎる」普通車4台

この記事をまとめると

■軽自動車のサイズ規格は現在「全長3400mm×全幅1480mm×全高2000mm」以内だ

■海外には軽自動車という規格がないので軽サイズでありながら普通車というモデルもある

■輸入車でも規格内に収まっていれば軽自動車として登録することも可能だ

軽自動車よりも小さい普通車を探してみた

 日本独自の規格である軽自動車は、何度か規格変更がなされており、50年代の360cc時代から1976年からの550cc時代、そして現在まで続く1990年からの660cc時代を経て、ボディサイズも拡大されている。現在は1998年10月に改訂された全長3400mm×全幅1480mm×全高2000mm以内というものになっている。

 そのため、海外のコンパクトカーのなかにはこの現在の軽自動車の枠に収まってしまうミニマムなサイズのボディを持つ車両も存在しているのだ。今回はそんな現在の軽自動車よりもコンパクトなボディを持つ普通車をピックアップしてみたい。

クラシックミニ

 1959年に登場し、2000年まで40年以上という驚異的なモデルライフを誇ったクラシックミニ。改良を加えながらも基本的なスタイルは最後まで不変で(派生モデルは存在したが)、クルマに興味がない人でも、その愛らしいスタイルはアイコンとして認識しているほどの名車だ。

 オーバーフェンダーの標準化などによってボディサイズは変更があったものの、最終型でも全長3075mm×全幅1440mm×全高1330mmと軽自動車サイズに収まっており(13インチ仕様の大型オーバーフェンダー車は除く)、軽自動車にミニのボディを被せて軽登録のミニとして販売している業者も存在する。

フィアット500(チンクエチェント)

 ルパン三世の名作、カリオストロの城での大活躍でも知られるフィアット500。作品のなかでもその小ささが強調されているが、実際のボディサイズも全長2970mm×全幅1320mm×全高1320mmとコンパクトで、クラシックミニよりもさらに小さいボディサイズとなっている。

 搭載されるエンジンは、年式や仕様によって異なるが、基本的には660cc以下のものとなっており、日本では軽自動車登録ができそうな気もするが、基本的にその車両の製造年の法に合わせて登録がされるため、1957年デビューのフィアット500は当時の小さかった軽規格に収まっていないため、じつは軽自動車登録ができないのだ。

ヨーロッパでは小さなクルマが大人気!

フィアット126

 フィアット500の実質的な後継車種として1972年に登場したフィアット126は、500に比べると角ばったモダンなデザインを纏っているのが特徴。ただし、ボディサイズはそこまで大型化されておらず、全長3055mm×全幅1380mm×全高1300mmと軽自動車枠以下のままだった。

 搭載エンジンは594cc、652cc、702ccの3種類が存在しており、イタリア本国では1980年で生産終了しているものの、ポーランドでは2000年まで生産されていたため、1990年1月に軽自動車枠が改定された以降に生産された702ccエンジン以外のモデルに関しては軽自動車登録をすることが可能となっており、軽自動車ナンバーを装着したフィアット126も複数存在している。

アウトビアンキ A112

 自転車メーカーとして知られるビアンキの自動車部門として立ち上げられたアウトビアンキは、早々にフィアットグループに吸収されてしまったが、「ダンテ・ジアコーサ式FFシステム」の市場調査も兼ねてリリースされたA112は、のちに追加された「アバルト」のおかげもあってかスマッシュヒットを記録。結局、1969年のデビューから1985年までという長いモデルライフを誇る1台となった。

 そんなA112のボディサイズは全長3240mm×全幅1480mm×全高1360mmであるが、厳密に言うと全幅が1480mm“以下“ではないため軽自動車サイズではないものの、ほぼほぼ軽自動車サイズに収まっていたのであった。