缶詰や乾物、粉もの類は長期保存できて備蓄するにはぴったりです。いざというときに使えるよう、普段のごはん作りでも活用してレパートリーを増やし、備蓄の無駄もなくしましょう。

こんにちは♪ キャラ弁・フラワーケーキ講師のよんぴよままです。

非常時に備えて食料品や水などの備蓄をはじめてみると、困ったことや難しいことが出てきませんか? 備蓄をする際は平常時なこともあって、問題に直面するとついつい後回しにしてしまいがち。

今回は少しでも備蓄する負担を軽くし、スムーズに続けるための方法と、備蓄品の使いまわしレシピをご紹介します。

ローリングストック法ってなに?

備蓄を進めていくときに起こる大きな問題は、保管場所の確保と備蓄品の消費。順調にストックしていけばいくほどスペースが足りないことに気がつき、備蓄品が増えれば増えるほど賞味期限のチェックがおろそかになってムダを出してしまうことに。そうなると負担が増えて、備蓄するのも嫌になってしまいますよね。

この問題を少しでも解消するのが、順次使っては補充するローリングストック法。これを上手くできれば、普段使っている食材を使いまわして、増えすぎや無駄を出さずに備蓄ができます。

まずは日常的に使う食品から、保存期間が長い缶詰・乾物・粉もの類に注目! 備蓄分として、ちょっと多めにストックすることからはじめてみるとスムーズです。

缶詰め

長期保存に適している缶詰は備蓄の強い味方。開封してそのまま食べられるものが多く、食材として使いやすいのも魅力。

水産物

ツナ、さば、いわし、さんま、ぶり、ほたて、かに、鮭、赤貝、あさり、貝柱など水煮や油漬け〜味つきのものまで。

フルーツ

みかん、もも(黄桃・白桃)、さくらんぼ、パイナップル、りんご、洋なし、マンゴー、ミックスフルーツなど。

野菜

トマト、アスパラガス、スイートコーン、ヤングコーン、マッシュルーム、大豆、ミックスビーンズ、あずきなど。

焼き鳥、とり、コンビーフ、豚角煮、牛肉煮物、うずらの卵、ソーセージ、ランチョンミートなど水煮や調理済みのものまで。

その他

ホワイトソース、デミグラスソース、ミートソース、カレーなどのソース類、コーンスープ、おでん、パンなどの調理済みのものまで。

乾物

水分を抜いて長期保存を可能にした乾物は、水で戻すもの〜そのまま食べられるものまでさまざま。種類も豊富で、主食〜主菜・副菜に使えるものまで揃います。天日干しされたものは栄養価もうまみもUP。

水産物

かつお節、干し貝柱、干しえび、煮干し、ちりめんじゃこ、するめなど。

海藻類

わかめ、昆布、ひじき、海苔、塩昆布、とろろ昆布、青のり、寒天、海藻サラダの素など。

きのこ

しいたけ、キクラゲ、しめじ、えのき、マッシュルーム、ミックスきのこなど。

野菜

切り干し大根、にんじん、キャベツ、トマト、かんぴょう、さつまいも、ごま、ニンニクチップ、野菜チップスなど。

フルーツ

レーズン、イチジク、マンゴー、バナナ、プルーン、パイナップル、アンズ、ナツメ、クランベリー、オレンジ、レモン、桃、柿、いちご、チェリー、りんご、ブルーベリー、みかん、キウイなど。

ナッツ

アーモンド、カシューナッツ、ピスタチオ、くるみ、マカダミアナッツ、ピーカンナッツ、ブラジルナッツ、ヘーゼルナッツ、ピーナッツ、ジャイアントコーン、大豆、黒豆、松の実、クコの実、ひまわりの種、かぼちゃの種など。

乾麺

パスタ、ラーメン、素麺、うどん、そば、ビーフンなど。

その他

麩、高野豆腐、天かす、春雨、葛きり、餅、ジャーキー、乾パン、ビスケット、シリアル、オートミール、ライスペーパー、フライドオニオン、フライドガーリックなど。

粉もの類

主に主食となる粉を指しますが、今回は幅広く粉状になっているものを含めてピックアップしました。

小麦粉、米粉、片栗粉、くず粉、だんご粉、白玉粉、上新粉、そば粉、きなこ、コーンスターチ、野菜パウダー、フルーツパウダー、ミックス粉(ホットケーキミックス、ケーキミックス、パンミックス、クッキー粉、てんぷら粉、お好み焼き粉、たこ焼き粉、ゼリーの素、ババロアの素など)、ココア、粉末ジュースの素、粉ゼラチン、粉寒天など。

缶詰・乾物を使ったおかずレシピ

切り干し大根と塩昆布の和えもの

乾物の中でも馴染みのある切り干し大根ですが、煮物だけでなく実は水で戻すだけでも食べられます。たくわんのようなポリポリ感もしつつ、もっと食べやすい固さ。甘味とうまみがぎゅっと凝縮しているので、サラダや和えものにオススメ。

材料(4人分)

・切り干し大根……60g

・塩昆布……20g

・ツナ缶……1缶

・きゅうり……1本

・ごま……大さじ1

・しょうが(すりおろし)……1片

・白だし……小さじ1/2

・塩こしょう……適量

【備蓄食品】切り干し大根、ツナ缶、塩昆布、ごま

作り方

① 切り干し大根を揉み洗いし、ザルにあげて20分置いてから食べやすい幅に切る。

② きゅうりを斜め切りにしてから千切りにする。

③ 材料を全部和えて、しばらく置いてなじませる。

※切り干し大根は水に浸けて戻すのではなく、もみ洗いしたときについた水分で戻し、うまみや栄養の流出を抑えます。絞らず、軽く水気を切る程度でOKです。

切り干し大根は塩昆布とツナのうまみも吸い込んで、煮物にしたときよりもうまみが強いくらいに感じます。ポリポリシャキシャキした切り干し大根の食感に、塩昆布やきゅうりの食感も加わって、いいアクセントに。ツナ缶の代わりにサバ缶を使ったり、カニカマや油揚げを加えてみてもおいしそう♪

関連記事

旨みたっぷりのサバ缶レシピ! 下処理不要の簡単時短おかず
https://woman.mynavi.jp/kosodate/articles/10849

大豆ミートの麻婆春雨

大豆ミートはひき肉のような食感がしっかり感じられますが、肉汁はないので味わいはあっさりめ。鶏ガラスープの素やオイスターソースでうまみを加え、香味野菜もたっぷりと使うので、大豆ミートでも意外に違和感ない仕上がりに。

材料(2人分)

・乾燥大豆ミート(ミンチ)……30g

・春雨……50g

・しいたけ……2枚

・ねぎ……1本

・ニラ……1/3束

・にんにく……1片

・しょうが……1片

・片栗粉……大さじ1/2

・コチュジャン……小さじ1/2

・オイスターソース……大さじ1

・しょう油……大さじ1/2

・鶏がらスープの素……小さじ1

・水……300ml

・ごま油……大さじ1

・ラー油……お好みで

【備蓄食品】大豆ミート、春雨、片栗粉

大豆から作られているので高たんぱくで食物繊維も豊富。動物性のものとは違いコレステロールやカロリーが抑えられるのに、栄養はしっかり摂ることができます。乾燥タイプとすでに戻してあるタイプとがあり、形状もミンチやフィレなど種類があります。

作り方

① しいたけ、ねぎ、にんにく、しょうがを粗みじん切りにしてごま油で炒める。

② コチュジャン、オイスターソース、しょう油、鶏がらスープの素、水を加えてひと煮立ちさせる。

③ 春雨、大豆ミートを加える。

④ 水分が少なくなってくるまで煮る。

⑤ 4cm幅に切ったニラ、水溶き片栗粉を加えてとろみをつける。

⑥ お好みでラー油やごま油を仕上げに回し入れる。

※春雨、大豆ミートは乾燥のまま加え、スープを吸わせて戻しつつ仕上げていきます。水分がなくなったときにまだ固いようなら、水を少し加えてみてください。

お好み焼き風大根餅

大根おろしで作る大根餅はやわらかでもちもち。大根のうまみがぎゅっと凝縮した中に、干しえびの香ばしさがアクセントに。

材料(2人分)

・大根……200g

・干しえび……5g

・小ねぎ……2本

・片栗粉……大さじ2

・薄力粉……大さじ2

・顆粒だし……小さじ1

・しょう油……小さじ1

・ごま油……大さじ1〜2

・かつお節……適量

・青のり……適量

【備蓄品】干しえび、片栗粉、薄力粉、かつお節、青のり

作り方

① 大根をおろす。

② 干しえび、小口切りにした小ねぎ、片栗粉、薄力粉、顆粒だし、しょう油を加えて混ぜる。

③ フライパンにごま油をひき、スプーンで②をすくい落として焼く。

④ 両面をこんがり焼いて、火が通ったらお皿に盛りつけ、仕上げにかつお節と青のりをかける。

※少し緩めの生地でくっつきやすいので、あまりいじらずに固まってきたらひっくり返すようにしてください。様子を見てごま油を追加しつつ、焼いてください。

フワフワもっちもちの生地は大根のうまみが感じられます。片栗粉や薄力粉を増量すると、しっかりした生地になって焼きやすくなりますが、食感は変わるのでお好みで調整してみてください。

チキンとひよこ豆のトマト煮

たっぷり野菜も一緒に煮込んで栄養満点なトマト煮に。手羽元や豚肉を使って作ってもおいしいです。

材料(4人分)

・鶏もも肉……2枚

・トマト缶……1缶

・ひよこ豆……200g

・キャベツ……5枚

・セロリ……1本

・にんじん……1本

・たまねぎ……1個

・にんにく……1片

・固形コンソメ……1個

・薄力粉……大さじ3

・オリーブ油……大さじ1

・塩こしょう……適量

・乾燥バジル……お好みで

・水……400ml

【備蓄品】トマト缶、ひよこ豆、薄力粉、乾燥バジル

作り方

① 鶏肉をぶつ切りにして塩こしょうを揉み込む。キャベツはざく切り、セロリは斜め切り、にんじんは拍子木切り、たまねぎはくし形切り、にんにくは包丁を当ててつぶす。

② オリーブ油を引いたフライパンでにんにくを炒めてから、薄力粉をまぶした鶏肉の表面を焼く。

③ 鶏肉をいったん取り出し、キャベツ、セロリ、にんじん、たまねぎを入れて軽く炒める。

④ 鶏肉を戻し、ひよこ豆、トマト缶、固形コンソメ、水を加えて煮込む。

⑤ 具材に火が通り、少しとろみがつくまで煮詰める。

⑥ 塩こしょう、乾燥バジルを加えて味を整える。

トマト缶はトマト煮だけでなく、パスタソースやミートソース、ピザソース作りにも活用できます♪

缶詰・乾物を使ったスイーツレシピ

フルーツ白玉小倉クリーム

白玉は主食にもデザートにもなり、作り方も簡単。豆腐を練り込めばもっちり感が長く続き、栄養価もプラス。

材料(4人分)

・白玉粉……100g

・豆腐……1/2丁

・あずき缶……1缶

・生クリーム……100ml

・砂糖……7g

・黄桃缶……1缶

・キウイ……1個

・ブルーベリー……12粒

・ミントの葉……お好みで

【備蓄品】白玉粉、あずき缶、黄桃缶、豆腐(常温OKのもの)

作り方

① 白玉粉と豆腐を練り合わせ耳たぶ程度の固さにする。

② 小さめに丸め、沸騰した湯でゆでる。

③ 浮き上がってきたら冷水に浸ける。

④ 生クリームに砂糖を加えて泡立て、絞り袋に詰める。キウイと黄桃を詰めやすい大きさに切る。

⑤ 容器にあずき、白玉団子、黄桃(キウイ)、生クリームの順に重ねて詰める。

⑥ 同じようにさらに詰めて、トップに生クリームとブルーベリー、ミントの葉を飾る。

※白玉団子がもし固めなら、水を少量加えてみてください。緩くなってしまった場合は、白玉粉を足して練って調整してください。

白玉団子はフルーツポンチに入れたり、アイスを添えたり、野菜パウダーやゆでてつぶした野菜を練り込むこともできます。

関連記事

白玉粉で叶えるおいしい食感! 基本のお団子の作り方〜裏技レシピまで
https://woman.mynavi.jp/kosodate/articles/13240

クランベリーとナッツのチョコサラミ

濃厚なチョコにふわふわのマシュマロ、食感の違うナッツやビスケット、甘酸っぱいクランベリー、それぞれの存在感が楽しめます。チョコレートは乾物ではありませんが、非常食として備蓄しておくと◎

材料(直径3cm×長さ18cmくらい2本分)

・ドライクランベリー……30g

・チョコレート……100g

・生クリーム……50ml

・ミックスナッツ……45g

・マシュマロ……20g

・ビスケット……3枚(30gくらい)

・粉糖……適量

【備蓄品】ドライクランベリー、ミックスナッツ、ビスケット、チョコレート

下準備

・クランベリー……湯通しして水気をしっかり取る。

・ナッツ……弱火で5分程度炒り、食べやすい大きさに切る。

・マシュマロ……食べやすい大きさに切る。

・ビスケット……大きめに割る。

・チョコレート……細かく刻む。

作り方

① 生クリームを鍋に入れて、鍋肌がふつふつする程度に温めて火を止める。チョコを加えてよく混ぜて溶かす。

② 下準備した具材をすべて入れて混ぜる。

③ ラップを広げ、半分をのせる。

④ ラップを巻いて棒状にする。もう半分の同じように包み、冷蔵庫で冷やし固める。

⑤ 固まったら粉糖を全体にまぶす。

⑥ 食べやすい幅にカット。

※包丁の刃を温めると切りやすくなります。

ナッツやドライフルーツは種類も多く、華やかなビジュアルと香り、味わいや食感も加えてくれるのでお菓子作りに欠かせません♪ 栄養価も高く、そのまま食べられるものがほとんど。非常食としても優秀です。

関連記事

注目のイタリアンスイーツ! ドーム型ケーキ「ズコット」の作り方
https://woman.mynavi.jp/kosodate/articles/20136

関連記事

焼くだけで新食感♪ 子どもと一緒に作れるマシュマロクッキー
https://woman.mynavi.jp/kosodate/articles/12312

関連記事

イタリアンアイスケーキ「カッサータ」とは? おすすめ簡単レシピ4選
https://woman.mynavi.jp/kosodate/articles/20427

もっちり厚焼きお餅ホットケーキ

ホットケーキミックスはアレンジレシピも多く、手軽に使えるミックス粉として人気。通常のホットケーキを作るときにお餅を加えてみると、びっくりするくらいフワフワもっちりの厚焼きに仕上がります。

材料(4〜5枚分)

・お餅(50g)……1個

・ホットケーキミックス……200g

・卵……1個

・牛乳……150ml

・バナナ……1本

・ミックスナッツ……適量

・ケーキシロップ……適量

・バター……適量

【備蓄品】お餅、ホットケーキミックス、ミックスナッツ

作り方

① お餅を薄く切り、牛乳と一緒に鍋に入れて焦げないように弱火でよく混ぜながら溶かす。

② お餅が溶けたらホットケーキミックス、卵と一緒にボールに入れて、粉っぽさがなくなるまでよく混ぜる。

③ フライパンにバターを溶かして生地を入れ、蓋をして弱火でじっくり焼く。

④ 表面が乾くくらいになったらひっくり返す。

⑤ バナナを斜め切りにし、ナッツ、バター、シロップをデコレーション。

お餅を入れた生地は、もったりとして重量感たっぷり。ホットケーキに厚みがありますが、お餅パワーのおかげかきちんと火が通り、特別な技術は不要。普通のホットケーキに比べてフワフワもっちりとした弾力のある食感で、かなり食べごたえがあります。

関連記事

お餅が余ってたらこれ作って! もっちり食感がおいしい「お餅アレンジレシピ6選」
https://woman.mynavi.jp/kosodate/articles/23461

関連記事

お正月に余ったお餅を美味しく消費! アレンジレシピ5選
https://woman.mynavi.jp/kosodate/articles/6278

関連記事

お餅は冷凍保存できるんです♪ 6つの解凍方法とおすすめの食べ方
https://woman.mynavi.jp/kosodate/articles/14522

関連記事

ホットケーキミックスがない!? 簡単に代用できる粉3種とそのできあがりは?
https://woman.mynavi.jp/kosodate/articles/17062

まとめ

缶詰や乾物、粉もの類は、長期保存できて備蓄に向いています。それぞれを組み合わせることで、栄養バランスも整えられ、バリエーションも広がります。

普段から活用して使いまわすことで、ムダを出さずに備蓄し、非常時の備えにもなります。ぜひ試してみてくださいね♪

よんぴよまま
この記事の執筆者
よんぴよまま
男の子3人、女の子1人の母。 自宅にてフラワーケーキ、キャラ弁教室を主宰。 料理、クラフト作り、ラッピングなどものつくりが大好きです。 生活に役立つ情報を発信したいと思います♪
ブログ:よんぴよままのブログ
→記事一覧へ