【ソウル聯合ニュース】韓国の朴振(パク・ジン)外交部長官は22日に聯合ニュースTVの番組に出演し、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が前日の韓日首脳会談で岸田文雄首相に、東京電力福島第1原発の処理済み汚染水問題に関する韓国の立場をしっかり伝達したと言及した。尹大統領は「透明かつ客観的に、国際基準に沿うよう処理されるのが望ましく、そうした次元で日本の関心と支援が必要だ」と述べたという。

 福島第1原発の処理済み汚染水の海洋放出を巡っては、汚染水の処理プロセスを点検する韓国政府の視察団が前日に訪日し、22日に公式日程を開始した。この日は東京電力、経済産業省、原子力規制委員会など日本の関係機関と会議を開き、23、24両日は福島第1原発を視察し、汚染水の管理実態を確認する予定だ。

 朴氏は「国際原子力機関(IAEA)が汚染水の安全性に対する検証を進めるのと並行し、汚染水の浄化と放出が客観的かつ透明に行われるか韓国が隣国として点検する必要があるとの判断から、視察団が日本に行った」と説明。視察団の活動について「全てのプロセスにわたり透明性と安定性を確認し、必要な資料を受け取り、最終判断する上で大きく役立つと考える」と述べた。

 21日の韓米日首脳会談については、3カ国首脳は昨年6月と同年11月に次いで3回目、5〜6カ月ごとに会っているとしながら「朝鮮半島の平和・安定、世界の供給網(サプライチェーン)の変化、ウクライナ戦争などグローバルイシューにどう対応していくか意見を交わす大変重要な場」と評価した。バイデン米大統領が尹大統領と岸田首相をワシントンに招待したことに関しては、訪問日程を今後協議していくと答えた。

 韓日間のこの先の外交日程については「首脳、外相など各レベルで引き続き対話が行われる」と述べ、定期的に相互訪問するシャトル外交の継続に期待を示した。