【ソウル聯合ニュース】北朝鮮が「軍事偵察衛星」打ち上げを試みたことを受け、国連安全保障理事会は2日午後(日本時間3日午前)に緊急会合を開催し、対応を協議する。公開会合として開かれ、理事国ではない韓国も利害関係国として出席する見通しだ。

 北朝鮮は5月31日午前に軍事偵察衛星「万里鏡1号」を搭載した衛星運搬ロケット「千里馬1」を打ち上げたが、失敗したと発表した。

 衛星を搭載した飛翔体の打ち上げは長距離弾道ミサイル技術を用いるため、安保理の北朝鮮制裁決議違反にあたる。米国やアルバニア、エクアドル、フランス、日本、マルタ、英国など安保理の一部の理事国が公開会合の開催を要請した。韓国外交部の当局者によると、韓国も米国や日本など友好国と連携して会合招集を求めた。

 北朝鮮は近く再び打ち上げに踏み切る可能性があり、これをけん制する狙いがあるとみられる。韓米日などは、北朝鮮が挑発を続けているにもかかわらず、中国とロシアの反対により安保理として対応を取れずにいる状況を指摘した上で、北朝鮮が再発射を強行した場合の安保理の強力な対応を働きかけると予想される。

 外交部当局者は「わが政府は、北の度重なる安保理決議違反に対し安保理としての断固かつ一致した対応が必要との立場を堅持している」と述べ、米国をはじめとする友好国と緊密な意思疎通を続ける方針を示した。