【ソウル聯合ニュース】韓国と米国の両軍当局は4日、朝鮮半島防衛のための定例合同軍事演習「フリーダムシールド(自由の盾、FS)」を開始する。韓国軍合同参謀本部と韓米連合軍司令部によると、14日までの演習期間中に韓米は指揮所訓練と併せて地上、海上、空中で多様な合同野外機動訓練を拡大実施する。

 韓米が今月実施する合同野外機動訓練は計48回で、昨年3〜4月の2倍以上となる。北朝鮮巡航ミサイルの探知・打撃訓練、合同空中強襲訓練、合同戦術実射訓練、合同空対空射撃訓練、空対地爆撃訓練、大隊級の合同空中訓練などが韓国全域で実施される。

 韓国軍合同参謀本部のイ・ソンジュン広報室長は先月28日に韓米連合軍司令部と行った記者会見で、今回の演習について「近ごろの戦争の教訓など、変化する脅威と安全保障状況を反映した演習シナリオを土台に、地・海・空・サイバー・宇宙資産などを活用した多領域の作戦や北の核脅威の無力化などに重点を置き、実戦的に行う。これは同盟の対応力を一層強化することになる」と説明した。

 北朝鮮の核脅威を無力化する訓練に関しては「韓米が発展させつつある北核脅威への対応作戦の概念を適用し、北による核使用を抑止、防止する訓練を実施する予定だ」と述べた。

 北朝鮮の核兵器使用を想定したシナリオは今回の演習には含まれず、8月に実施する合同演習「乙支フリーダムシールド(UFS、自由の盾)」で扱う予定だ。

 今月の合同演習期間に、米軍の戦略爆撃機や空母といった戦略資産が朝鮮半島に展開する可能性もある。

 またオーストラリアやカナダ、フランス、英国など、国連軍司令部の構成国も演習に参加する。中立国監視委員会は演習のプロセスを確認する。

 一方、北朝鮮は韓米の合同演習に神経をとがらせており、今回の演習を口実にミサイル発射などの挑発に踏み切る可能性もある。