「タワマン破産」続出か
「タワマン破産」というパワーワードがここ数カ月、ネット上を賑わせている。
約25年にわたって続いてきた超低金利のなかで、多額の住宅ローンを組んでマイホームを購入した人も多いだろう。
そんな中、日本銀行が7月に決定した利上げ。
それにより住宅ローンの金利も上がることが懸念されているのだ。
ゼロ金利もしくはマイナス金利が約25年にわたって続き、「お金は借りられるだけ借りたほうがトク」という考え方も広まり、頭金がほとんどなくてもローンを組んで住宅を購入する人が続出。
一部の不動産会社では、20代でもフルローンを組んでマンションを買うことができるとの触れ込みで、貯金がない若者にも住宅を販売してきた。
中には住宅資金以上の借り入れを行うオーバーローンを組んで購入する人もいる。
「賃貸住宅で家賃を払うよりも、同じくらいの返済額でマイホームを購入できる」
との謳い文句で営業されることも多く、さらに少ない利息や住宅ローン控除などのメリットも享受できることから、返済できるギリギリの金額設定でローンを組んでいる人もいるようだ。
政策金利が上がったからといって、すぐに翌月からローン金利が上がるようなものではないが、さまざまな物価が高騰するなかで返済額も上がると家計が圧迫され、なかには返済が苦しくなるケースも出てくるだろう。
住宅資金は金額が大きいため、わずかな金利変動でも大きな影響を受ける。
仮に3000万円を35年ローンで借り入れていた場合、0.1%金利が上がると1500円ほど月々の返済額が増える。
最近のタワーマンションは1億円を超える物件も少なくなく、返済額は大幅に増えることが予想される。
1億円を超えるとなれば、当然、利上げによって受ける影響も大きい。
「タワマン破産」が続出する可能性があるとX上でつぶやかれたところ、SNSを中心に大きな注目を集めた。
「タワマン破産」について、ファイナンシャルプランナーの高山一惠氏に話を聞いた。
「金利は上昇傾向にありますが、当面、大幅な上昇はしないとみられています」
「多くの銀行でも、現在借り入れをしている方の負担を急に増やすことはできないのはもちろん、新規顧客を獲得するためにも、今までと大きく金利を変えることが難しいという事情もあります」
「たとえば、慌てて繰り上げ返済などはしなくていいのではないでしょうか。金利がすぐに大幅に上がるわけではないので、もうしばらく様子を見ても大丈夫だと思います」
「慌てて繰り上げ返済などは必要ないと申しましたが、いざという時に備えられるように、家計を見直して支出を抑えたり、貯蓄を増やすなど、余力をつくる努力はしておいたほうがいいと思います」
以上、その他詳細や必要な対策などはBusiness Journalをご覧ください。
編集者:いまトピ編集部