55万円の空気清浄機、「中身は10万円」か
シャープは世界的建築家の隈研吾氏がデザインした空気清浄機を10月21日に発売すると発表。
細く切った木材を表面に並べた、隈氏らしいデザインだが…「55万円」という価格に注目が集まっている。
細く切った4種類の無垢(むく)材を格子状に並べ、天面に薄さ0.6ミリメートルの木の板を置き、天板を外すと操作ボタンが現れる。一見しただけでは家電製品に見えない、インテリア性の高いデザインなのだが…。
シャープによると、空間に溶け込みやすいよう本物の木材を使用したとのことだが、希望小売価格が「55万円」ということで、波紋が広がっている。
空気清浄機能は最大66平方メートルとなっており、同程度の性能のシャープ製品は13〜14万円。
隈氏自身は、
「使用している木材の品質などを考えると、55万円は決して高くない」
とコメント。
ネット上では、
「いくら世界的建築家のデザインでも高すぎる」
との声が続出している。
IT・家電ジャーナリストの安蔵靖志氏に話を聞いた。
「この空気清浄機の本体の価格としては、通常なら10万円から、高くても十数万円くらいでしょうか。したがって、隈研吾さんという世界的有名建築家がデザインしたというブランド料が強い印象です」
「55万円と高額ではありますが、オーク材を使用した雰囲気のある唯一無二なデザインですし、個人でも購入はできるようなので、富裕層を中心に購入される方もいると思います」
「職人が一つひとつ手をかけているということですし、ルーバーの向きを1本1本変えているなど、細部までこだわりのあるデザインであることを考えると、それなりの値段はするといえるのかもしれませんね」
「構造も複雑ではなく、加湿機能などもない通常の空気清浄機なので、原価はせいぜい10万円程度で、通常であればデザイン料などの付加価値を含めても20万円くらいに収まるところだと思います。それを、世界的建築家と組んでモノづくりをしたことに対して55万円という値段を付けたところにシャープの挑戦を感じます」
確かに従来の日本の家電は、インテリア性は二の次で、機能性やコストパフォーマンスが重視されてきた。
このシャープと隈氏がコラボした空気清浄機をきっかけに、デザイン性を高めた製品が開発されるようになるのだろうか。
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編集者:いまトピ編集部