ファミマ「2000店イートイン削減」
ファミリーマートは10月2日、一部の店舗に設置しているイートインスペースを改装して、衣料品や日用品の販売スペースに変更すると発表し、大きな話題になっている。
全国約7000店に設置しているイートインスペースを、約2000店について今年度中に商品売り場へと順次変更、他の店舗については、先行して実施する店舗の効果を検証してから判断するという。
SNS上では、
「めっちゃ使ってるから無くなると困る」
「仕事の昼休みに食べる場所がなくなるのは死活問題」
「まったく使わないから気にならない」
「一度も使ったことない」
「小学生ぐらいの子どものたまり場になってるから早くなくしてほしい」
など、賛否両論が巻き起こっている。
実際に、あるインターネットサイトの調査では「利用したことがない」「ほとんど利用しない」を合わせた回答が8割を超えており、利用しない人が多数派の可能性はある。
ただ、ほかに飲食できるスペースが少ないエリアでは、重宝している人もいるのは確かだろう。
流通アナリストの中井彰人氏に話を聞いた。
「売り上げにとってマイナスということはないと思いますが、少なくともイートインのスペースには商品を置いていないので、そこから立つ売り上げはゼロです」
「そのスペースで飲食される商品はほかの売場で販売されているわけですが、『イートインスペースがあるから売れている』とは確認できません。おそらくコンビニも検証はできていないと思います。『ここで食べるスペースがあるから弁当を買おう』という購入意欲を促進する可能性はもちろんありますが、反対に『イートインスペースがないから買うのをやめよう』となるかどうかはわかりません」
「弁当購入とイートインの利用を正確にリンクさせるのは難しいと思います。イートインスペースがなくなったとしても、定期的にイートインを利用している人が弁当を購入しなくなるかというと、そうも言いきれません」
「暇そうな方が時間潰しに滞在しているケースをよく見かけます。小学生やご老人などが、お菓子やアイスなどを食べながら長時間座っていたりします。そのようにお客の滞留時間が長い店舗ではイートインは廃止したほうが店舗には良いでしょうし、ビジネスマンが短時間の利用で退店するような店舗では残したほうがいいかもしれません。そのように、店舗ごとに状況は異なると思います」
「雑誌・書籍のコーナーも縮小傾向ですが、どちらも“壁際”のエリアです。壁際というのは店の売り上げへの貢献度が低い事情があるので、売れる商品を置くことで売り上げにつながる可能性があるのではないかと判断していると考えられます」
イートインスペースを雑貨等の棚に変更し、売り上げが上がるようであれば、ほかの店舗にも順次変更していく可能性は高い。
そして、競合のチェーンでも追随する動きが出てくるだろう。
以上、その他詳細はBusiness Journalからお届けしました。
編集者:いまトピ編集部