いきなり物議「肉1枚とご飯で2000円」
ステーキチェーン「いきなり!ステーキ」の運営会社ペッパーフードサービスが東京・新橋に今月6日にオープンさせた新業態「すきはな」が“物議”を醸している。
ご飯、みそ汁に、すき焼き肉1枚のみで野菜なしで1980円(税込)、約2000円という強気の価格設定で勝負を挑んでいるが…
SNS上では、
「松屋のほうが豪華」
「ターゲットが不明」
「『ちかよ』の丸パクリ」
「満足してお店出れるのかな」
などと、さまざまな反応が。
ペッパーフードサービスが新たに始めた「すきはな」は斬新だ。
肉・米・卵の3つのシンプルな具材に徹底的にこだわり、すき焼きを定食形式で提供するというもので、和牛・国産牛を使用したすき焼き肉1枚に、ご飯、生卵、みそ汁、おしんこ、ミニソフトクリームがつく以下の3つの定食を提供。
・国産牛すき焼きセット(1980円)
・黒毛和牛すき焼きセット(2530円)
・本日の特選和牛すき焼きセット(3850円)
割り下は、しょう油、ザラメのみを使い、米はそのときどきでベストな国産米を店内の大釜戸で炊き上げる。
生卵は国産卵「十六代真っ赤卵」を使用し、赤みそ汁と旬の野菜を使用した京漬物がつく。
店内も茶室の「はなれ」をイメージし、カウンター全15席で椅子の座面には着物生地を使用。
オープン早々からSNS上では「肉1枚にご飯と味噌汁で1980円」という点が人々の関心を集め、牛丼チェーン各社の「すき焼き定食」系メニューのほうが断然お得だという反応が多数あがったのだ。
例えば、吉野家が期間限定で提供中の「牛すき鍋膳」は牛肉と野菜、豆腐が入った「すき焼き鍋」にご飯、お新香、生卵がついて877円。
すき家の「牛すき鍋定食」は「うどん」と野菜も入った「すき焼き鍋」にご飯と生卵がついて890円となっている。
飲食プロデューサーで東京未来倶楽部(株)代表の江間正和氏は語る。
「飲食企業は1つの業態だけでは売上の上限がやってきます」
「会社として売上の上限と閉塞感を打破して成長するためにも、新業態の開発は必須といえます」
「店舗を訪問すると外観がスタイリッシュで、軽い驚きがあります。店内もちょっとした高級感を感じます。席はコの字になったカウンターだけで、店員が席までエスコートしてくれます。1980円の国産牛すき焼きセットを注文しました。薄くスライスされたお肉が1枚だけですが、焼く前に見せてくれるお肉は広げられていて大きく見えます」
「その後、エンターテイメントの一環として目の前で焼いてくれるのですが、半分に切って二段階に分けて提供されますし、繊維や脂身の部分を境にいくつかに分かれるので、思ったほど少ないとは感じませんでした」
「一般的なすき焼きは白菜を中心とした野菜やキノコがつくものですが、お肉を味わってほしいというコンセプトですし、提供価格やオペレーションも考えて肉1枚のみとしたのでしょう。個人的にはお肉だけの提供でも不満には思いませんでした。」
「味わいについては、お肉の優しい食感と旨味を楽しめて美味しかったです。他チェーン店の牛すき鍋も実食していますが、肉質や味ではこちらに軍配が上がります。来店する前と実際に食べてみた後ではイメージが少し変わり、事前情報を見ただけでは『お肉1枚で2000円は割高かな』と思っていましたが、実際に食べてみると、総合的なクオリティとしては、ありかなと感じました」
「対国内客としてはちょっとしたアッパー層を狙いながら、早急にインバウンドを取り込めるかがポイントになるでしょう」
今後の「すきはな」の動向に注目だ。
以上、その他詳細はBusiness Journalをご覧ください。
編集者:いまトピ編集部