日本「紙ストロー」世界「・・・」
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近年では世界的に脱プラスチックの動きが進んでいる。
そんな中、先月に就任したアメリカのトランプ大統領は今月10日、紙製ストローの政府機関への導入を廃止してプラスチック製ストローを導入する旨を定めた大統領令に署名。
日本ではプラスチック製レジ袋の有料化やプラスチック製ストローから紙ストローへの切り替えが広まってきたが、米国政府の大幅な転換を受け、プラスチック製ストローより紙製ストローのほうが環境負荷が高く環境汚染につながるといった指摘も相次ぐなど、議論を呼んでいる。
日本では、22年の「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」が施行されて以降、大手外食チェーンは一斉にプラスチック製ストローの紙製ストローへの置き換えを進めた。
現在ではスターバックスコーヒージャパンをはじめ、紙ストローから植物由来のバイオマスプラスチック製ストローに切り替える動きも出ている。
京都大学 地球環境学堂 准教授の田中周平氏は語る。
「各種研究により、プラスチックは微細なプラスチック粒子であるナノプラスチックとなり大気中に放出されることがわかっています」
「70~80年前には地球に存在しなかったプラスチックのゴミが空気中に増えており、約90%が循環プロセスに乗らず回収が難しくなっていることを踏まえれば、可能な限り別のもので代替していくというのが望ましいと考えられます」
「紙製とプラスチック製のどちらが環境負荷が高いか低いかという議論は、どのような観点で、どのような切り取り方で考察するかによって結論が変わってきます」
「紙製ストローにコーティングされている樹脂に着目すれば紙製のほうが環境負荷が高いといえるかもしれませんし、環境負荷が低いストローでも金属製を使用すると重量が増え航空機で燃料を使って輸送すれば環境負荷は高くなるといえるかもしれません」
「いずれにしても、生物に悪い影響を与える物質を環境中に残さないようにするということが重要であり、たとえば微生物の動きによって最終的には水と二酸化炭素に分解される生分解性プラスチックのように、できるだけ環境負荷の低い物質に置き換えていくという動きが望ましいといえるのではないでしょうか」
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編集者:いまトピ編集部