「トマトを食べると花粉症が悪化する」説→意外な真相「花粉症の人がトマトを食べると…」

3月に入り、花粉が猛威を振るている。
ネット上では、花粉症の人達の悲痛な声があがっている。
この時期、花粉症に関する様々な噂が飛び交う。
中でも、「トマトを食べると花粉症が悪化する」という説があるのをご存知だろうか。
ネット上でも、
「花粉症だからトマトを食べるの控えた」
「この時期にトマト食べてかゆくなったことある」
「トマトめちゃくちゃ好きなのに、花粉症だと食べちゃだめなのか…」
「花粉症だと食べ物にも気を付けないといけないのか」
など、この説に困惑する人の声が続々と上がっている。
「トマトで花粉症悪化説」は、医学的に根拠はあるのだろうか。
札幌のアルバアレルギークリニックの続木康伸院長に取材したところ、そこには「意外な事実」が…。
「花粉症から果物・野菜アレルギーになってしまうことを、花粉食物アレルギー症候群といいます」
「花粉のアレルギーを起こす成分と果物のアレルギーを起こす成分が部分的に一致しているため、花粉と同じ成分が入ってきたと体が判断することで起こります。特に、シラカンバ(北海道に多く分布する落葉樹の一種)がこのアレルギーを起こしやすいです。頻度は少ないですが、スギでも起こります」
つまり、スギのアレルギーと一致した成分を持つトマトを食べることで、体がスギ花粉が入ってきたと錯覚するそう。
トマトで花粉症が悪化するわけではなく、花粉症から果物・野菜アレルギーになるというわけだ。
果物・野菜アレルギーになった場合、
「持っている花粉症の種類やアレルギー体質かどうかで、まったく症状が異なります。スギ花粉症からトマトアレルギーになると、ほとんどは口がかゆくなるといった症状です。シラカンバ等であれば、呼吸苦、蕁麻疹といった症状も出ます」
人によって症状が異なるので、一概に言い切れないようだ。
ネット上では、スギ花粉が大量に飛散するこの時期、トマトを食べるのを控える人もいるようだが…。
「そもそも、スギの花粉症で果物・野菜アレルギーを起こす人は少ないです。トマトを食べても食べなくてもアレルギーになる人はいるので、食べないことがよい方法とは言えません」
花粉症の人にとって、まだまだ苦しい時期が続くが、ネットの噂にまどわされず適切な対策を取るようにしたい。
以上、詳細はSirabeeをご覧ください。
編集者:いまトピ編集部