2025/7/15 14:22

セブンの目の前に「コンビニキラー」…あの店は「レトルトカレーを88円で買える」

スーパー

コンビニエンスストアほどの広さの小規模スーパーで、商品の価格帯がコンビニより数割ほど低く、かつコンビニより品揃えが豊富な「まいばすけっと」。

ここ数年は首都圏を中心に年間100店のペースで出店攻勢をかけていることもあり、コンビニの目と鼻の先、もしくは隣で営業するケースも

7月8日付日本経済新聞記事によれば、コンビニ最大手・セブン-イレブンにとって最大の脅威になりつつあるという。

例えば「まいばすけっと」では、イオンのプライベートブランド(PB)「トップバリュ」のレトルトカレーを88円(税抜き)で買うことができる。

業界関係者は「近くにあるセブンとの競争に負けて撤退したコンビニの跡地に、まいばすけっとが出店し、回り回ってセブン店舗の売上が落ちるという皮肉な現象が生じている」と指摘している。

「まいばすけっと」の強さの理由について、流通アナリストの中井彰人氏は語る。

「生鮮食品は集中センターで処理した後、店舗に届けて陳列するだけの形態にすることで、店舗内で加工をする人を不要にしました。徹底してコストダウンしたスーパーとして成立するようになっています。ITで管理された密集した店舗網で短時間での配送によって鮮度を落とさないことに成功したということです」

「価格についていえば、コンビニどころか一般のスーパーやディスカウントストアなどよりも安くなりつつあります。スーパーでもすごい勢いで値上がりしている一方、イオンのトップバリュはそもそもナショナルブランドの商品より安い上に、価格据え置きの路線を取っているため、相対的に『まいばすけっと』の価格の低さが際立つようになっています」

「以前からローコスト運営のためにさまざまな実験的な取り組みをしてきたわけですが、スーパーなのに数人の店員で運営して、会計もセルフレジなので極めてローコストで運営できています。それによって商品の価格を上げなくても運営できる体制を確立し、かつ店舗数が増えて規模が大きくなったことで『規模の経済』が働いて、チェーン全体としてのコスト率が低いスーパーとして成立し始めています」

「スーパーは集客のために頻繁に陳列棚に変化を加えていますが、『まいばすけっと』は効率化を優先させて品揃えを絞り込んでいます。以前であれば消費者は店の品揃えの豊富さをかなり重視していましたが、長きにわたり実質賃金が減少を続けて家計が苦しくなった結果、とにかく安いものを追い求める人の割合が増えたというのも、『まいばすけっと』にとっては追い風です」

「実質賃金の低下や物価の高騰で消費者の懐が厳しくなり、割高なコンビニで買い物をすることを躊躇(ちゅうちょ)する人は確実に増えています。『同じような商品を比べると、コンビニより全然安いから、まいばすけっとに行こう』となる人が増えるのは当然です。イオンもミニストップというコンビニを展開していますが、店舗数は極めて少なく、バッティングしにくいので、あまり気にすることなく“コンビニキラー”のような動きをできるのもイオンの強みでしょう」

以上、その他詳細はビジネスジャーナルをご覧ください。

セブン-イレブンの目の前に低価格&小型店「まいばすけっと」が出店攻勢?コンビニの脅威に | ビジネスジャーナルセブン-イレブンの目の前に低価格&小型店「まいばすけっと」が出店攻勢?コンビニの脅威に | ビジネスジャーナル

編集者:いまトピ編集部