三井住友カード、改悪後「年会費9万9000円」超高級カード発行→「誰にでも高還元の時代は終わった」

三井住友カードが9月30日に発行を開始した、同社として初となる最上位クラスのクレジットカード「Visa Infinite」。
年会費は9万9000円(税込)だ。
プラチナカード(年会費5万5000円)のさらに上に位置づけられる。
これまでの三井住友カードといえば、キャッシュレス還元とステータス性を両立させたラインナップで人気を集めてきた。
しかし、2024年以降のVポイント還元率改定(実質改悪)や、「SBI証券とのポイント付与見直し」など、コスト圧縮の動きが相次いでいた。
そんななかで、なぜ今、“富裕層向け”カードを新設したのか。
ファイナンシャルプランナーの荒井友美氏に分析してもらった。
「狙いは『富裕層セグメントの囲い込みと、海外利用のシェア拡大』にあるようです」
Visa Infiniteは「カード単体の収益」ではなく、富裕層を経済圏にロックインする“旗艦プロダクト”としての役割を担う。
Vポイントは2024年4月、Tポイントと統合されて誕生した。統合直後は利便性が向上した一方、「付与率低下」や「交換先制限」への不満も多かった。
しかし、三井住友カードとSBI証券、さらに三井住友銀行の“Olive連携口座”によって、Vポイントの生態系は大きく変化。
・SBI証券:投信積立や株式取引でVポイントを貯める/使う
・三井住友銀行:給与振込・光熱費支払いでポイントアップ
・三井住友カード:Visaタッチ加盟店で最大7%還元(コンビニ・マックなど)
Vポイントは「クレカの特典」から「資産形成・決済を一体化した経済圏ポイント」へと進化中なのである。
また、三井住友カードは2025年に向けて「ポイントの長期優遇設計(ロイヤル会員制度)」も検討しており、富裕層とリテール層を明確に分けた設計を進めているとみられる。
今や、“誰にでも高還元”の時代は終わり、ロイヤル層に集中投資する時代になったのだ。
ここで、意外と知られていないお得なテクニックを聞いた。
1.SBI証券×三井住友カード(プラチナプリファード)で投信積立1.0%還元
高額積立ユーザーほど恩恵が大きい。年間上限5万円分のVポイントが狙える。
2.PayPay公共料金支払い+ソフトバンクまとめ請求で実質1.5%還元
自治体支払いでも還元がつく珍しいケース。固定費節約に有効。
3.楽天キャッシュ×楽天証券の再連携(2025年春再開)
積立設定をキャッシュ払いに変えるとポイント二重取りが可能に。
4.dポイント投資「おまかせコース」で毎週自動積立
元手ゼロでも投資体験でき、ドコモ利用状況によってボーナス還元も。
5.au PAYマーケット「還元率ブースト」+じぶん銀行残高連動
金利優遇と合わせると実質年利換算で1.8%超え。貯蓄型利用に最適。
クレジットカードやQR決済の競争は、もはや“支払いの便利さ”ではなく、「お金をどう運用し、どれだけ生活に還元できるか」が焦点となっている。
「Visa Infinite」という象徴的な最上位カードを導入したのは、単なる富裕層向けの贅沢品ではなく、Vポイントを軸にした金融エコシステムの頂点を築く意思表明と言えるだろう。
そしてユーザー側に求められるのは、「どの経済圏で生きるか」を意識し、自分の生活行動とポイント還元を最適化する“戦略的家計管理”である。
以上、詳細はビジネスジャーナルをご覧ください。
編集者:いまトピ編集部

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