2025/10/31 13:12

クマ駆除ハンター「時給1500円」さすがに安すぎるでしょ

お金

とても重要な内容の業務にも関わらず、「なぜこの仕事はこんなに給料が安いのか?」と嘆いたり、疑問を感じた経験はないだろうか。
現在X上では、クマ駆除ハンターの報酬金額の明細書に対し、驚きと非難の声が続出しているのだ。sirabeeより紹介する。

今回注目を集めているのは、長野県で有害鳥獣の駆除に携わるハンター・信州ジビエ職人さんが投稿したポスト。

「クマ対応できるハンターが少なくなってる」という自治体の悩みと、「そりゃそーだよね。この時給で命張れって言われてもね」「まあそれでもやるけどさあ」と、自身の思いを綴った投稿には、報酬金額の書かれた明細表の写真が添えられている。

そしてその報酬金額は、なんと3,000円と表記されていたではないか。なお、支払い対象時間は「2時間」となっているため、時給換算すると1,500円である。

昨今、注目度が急上昇している野生のクマ問題。その恐ろしさと被害の深刻さは、周知の通りである。

市民の安全を命懸けで守るハンターに支払われる報酬金額の実態を受け、Xユーザーからは「さすがに安すぎる」「牛丼屋のアルバイトの時給かよ」「命懸けの仕事で、たったの3,000円!?」「1桁増やしても割に合わない気がする」といった具合に、驚きと非難の声が続出。

そこで今回は、ポストを投稿した信州ジビエ職人さんに、当該の明細の詳細について話を聞いてみることに。

当該の対応について、信州ジビエ職人さんは「りんご被害の出ている畑にクマ専用の罠を設置し、こちらにクマが入ったので止め刺しに自治体から要請があり、出動しました。罠の設置、止め刺しのときだけ手当がでます」と説明する。

クマを駆除するハンターと聞くと、「銃をメインに対応する」と考える人も少なくないと思うが、信州ジビエ職人さんは「うちの地区では幸い、人家での緊急発砲などはありません」とも補足していた。

自治体の報酬額に対しては、やはりかなり複雑な思いがあるという。

現代における有害鳥獣駆除の抱える問題について、信州ジビエ職人さんは「今までは時間的、経済的に余裕のある段階の世代ハンターがボランティア同然でクマ対応を担ってきましたが、この世代の年齢も70代後半になり、続々と辞めています」と語る。

そして「次の世代は仕事を持つ現役世代が多く、今までのやり方、待遇では多くのハンターが拒否する未来が待っています。法整備や運用ルール作りも良いですが、まずは『危険な仕事にはそれなりの対価を払う』という、当たり前のことを変えてほしいです」と、現役のハンターとして苦言を呈していた。

様々な業界で「後継者不足」が嘆かれている現代。解決のためには「伝統」や「従来通り」という安直な考え方に留まらず、現実的な問題を直視すべきだろう。

クマを駆除したハンターの報酬・時給1500円に非難の声 現役ハンターは「この待遇では無理」と語る – Sirabeeクマを駆除したハンターの報酬・時給1500円に非難の声 現役ハンターは「この待遇では無理」と語る – Sirabee

編集者:いまトピ編集部