かなりのお得感『チェーン店』2022年9月に1号店をオープン「今年の3月には100店舗突破」飛ぶ鳥を落とす勢い
コロナ禍以降、にわかに注目を浴びつつある鰻チェーン。激安のうな丼が食べられる店として知られている「名代 宇奈とと」は、店舗数を飛躍的に増加させ、「にょろ助」などの新興チェーンも、拡大傾向にありました。
しかし、それらのチェーンで一部の店舗が閉店するなど、勢いが落ち着きつつある中で、怒涛のような店舗数の拡大をはかるチェーンが登場し、注目を集めています。それが「鰻の成瀬」です。
2022年9月に神奈川県横浜市に1号店をオープンした同チェーンは、その後23年2月より多店舗経営を開始し、ハイペースに出店を重ねると今年の3月には100店舗を突破するほどに爆増。6月には200店舗に達する予定となっているなど、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで拡大を進めています。
なお、同社の山本昌弘代表は41歳(24年7月時点)。39歳の時に一念発起して「鰻の成瀬」を開店、現在はフランチャイズ展開を進めています。うなぎを触ったことも、焼く機械に触ったことはないとか。
急成長を遂げた「鰻の成瀬」の実力は本物なのか――。そんな疑問を持った筆者は、実際に店舗を訪れ、味を確かめることにしました。
同チェーンの公式サイトによると、「鰻をもっと身近に」「鰻でもっと健康に」「鰻でもっと美しく」の3つの幸せを届けるべく、運営をしているとのこと。
また、“時期で最も美味しい鰻をお届けするために厳選された養鰻場から仕入れ、最先端の技術を導入することでリーズナブルなご提供を実現”というのがウリのようです。
訪れた店舗は、鰻専門店らしいシックな外観で、「ちょっと高そうだな……」というイメージを抱いてしまいました。しかし、入店後にテーブルに置かれていたメニュー表を見ると、3種類あるメニューのうち、最も安い「うな重(梅)」は1600円(税込み/以下同)。竹は2200円、松が2600円と、鰻にしてみるとかなりお手頃な値段でした。
なお、メニュー表には鰻の量について明記はされていませんでしたが、公式サイトの「うなデリ」というデリバリー部門の商品説明を見ると、梅がうなぎ半尾、竹が0.75尾、松が1尾となっているようです。
メニュー表と同じくテーブルに置かれたった「鰻へのこだわり」というパネルによると、「ニホンウナギを海外の厳選された養殖場で育てあげ」とあり、鰻は海外産の養殖ものと思われます。一方で、量としては一般的な鰻の1.5~2倍になっているとのこと。
また、「鰻の成瀬のこだわり」というパネルでは、調理法について蒸し焼きの関東風であることや、しっかり焼き目を付けていることなども記載されていました。
店名こそ明かせませんが、高級食材をリーズナブルに楽しめる! というコンセプトのお店を訪れ、ハズレを引いたことが少なくない筆者ですが、「鰻の成瀬」に関しては、期待値を大きく上回ってきたことはうれしい誤算でした。
価格帯的にも、かなり気合を入れて食べる高級食というよりも、日常の中でのちょっとぜい沢をしたいシーンにぴったりといった感じで、筆者は今後も通おうと思った次第です。
ただ、少し心配になってしまうのは、同チェーンが行っているような急速な店舗数拡大を行ったチェーンが、その後やはり急速な閉店ラッシュに見舞われ、事業規模が縮小されてしまうという悲しき前例が、「東京チカラめし」を筆頭としていくつかあるということ。
「鰻の成瀬」にはぜひ堅実な経営をしてもらい、日常のプチ贅沢をするチェーン店として、今後も我々に“鰻の幸せ”をリーズナブルに届け続けてほしいと思いますとサイゾーウーマンは報じている。
編集者:いまトピ編集部