55万円の空気清浄機が波紋「本体は10万円程度」

シャープが、世界的建築家の隈研吾氏がデザインした空気清浄機を発売すると発表したという。

細く切った木材を表面に並べた隈氏らしいデザインで、価格は55万円。家電の専門家は、空気清浄機本体は10万円程度のモノで、40万円以上が隈氏のデザインに対する付加価値だとみているとのこと。

9月26日、シャープは建築家の隈研吾氏がデザインした空気清浄機を10月21日に発売すると発表。本体の側面には、細く切った4種類の無垢（むく）材を格子状に並べ、天面に薄さ0.6ミリメートルの木の板を置き、天板を外すと操作ボタンが現れるという。一見しただけでは家電製品に見えない、インテリア性の高いデザインとなっている。

空間に溶け込みやすいよう本物の木材を使用したとのことだが、希望小売価格が「55万円」ということで波紋が広がっている様子。空気清浄機能は最大66平方メートルとなっており、同程度の性能のシャープ製品は13〜14万円。隈氏自身は「使用している木材の品質などを考えると、55万円は決して高くない」とコメントしているが、適正価格とはいいがたいといい、実際にネット上では、「いくら世界的建築家のデザインでも高すぎる」との声が続出しているという。

隈氏といえば、権威ある建築界の受賞歴も多く、2019年には紫綬褒章も受けており、現在も50を超える国や地域でプロジェクトが進行する売れっ子建築家。

その一方で、隈氏がデザインし、2000年に開館した「那珂川町馬頭広重美術館」が、異様に劣化していることが注目され、同氏の建築に疑問の声が上がっているという。そんななか、隈氏のデザインした家電が、異例ともいえる高額な価格で発売されると発表されたことで、シャープが意図しない形で関心を集めている状況だと「ビジネスジャーナル」が報じている。

隈研吾デザイン・55万円シャープ空気清浄機、耐久性に懸念…機能は10万円？ | ビジネスジャーナル