2週間ぶりの放送『ドラマ』視聴率9.3%「期待したい」
選挙特番でのお休み、プロ野球日本シリーズの優勝決定戦の中継による繰り下げ放映など、さまざまな荒波にもまれながら、TBS版『タイタニック』は航海を続けています。日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』(夜9時~、TBS系)は第3話を迎え、ようやく通常放映となります。神木隆之介演じる2人の主人公、真っ直ぐな性格の鉄平、やさぐれホストの玲央に、今週はどんなドラマが待っているのでしょうか。
誰ひとり、両想いのカップルはいません。一方通行の回転木馬のような状況です。それぞれの想いが交錯する様子が、米国発祥のダンス「スクエアダンス」を通して描かれます。
現在、好評公開中のファンタジー時代劇『八犬伝』では、悪霊・玉梓と戦う正義のプリンセス・伏姫を演じるなど、優等生役を演じることの多い土屋太鳳は、今回のドラマでは物語を大きく動かすジョーカー的な役割を果たすようです。キャストのこうした新しい冒険は大歓迎です。
はたして、謎の老女・いづみ(宮本信子)は、50年後の百合子なのでしょうか? 百合子が女優を目指し、芸名を使うようになったのなら、「いづみ」と名乗っていることも腑に落ちます。次々と踊る相手を変えるスクエアダンスのように、百合子も交際相手を変えていくことになるのでしょうか。人気脚本家・野木亜紀子の筆さばきに注目です。
どうやら玲央は「現状維持バイアス」に囚われてしまっているようです。あまりにも貧しい生活を続けていると、今のままでは将来がないことを分かっていながらも、その状況を変えることができなくなってしまいます。今よりもさらに悲惨な状況にはなりたくないという、ネガティブ思考に陥ってしまうからです。はたから見ると最低最悪の状況なのに、本人は現状維持を望むようになってしまいます。玲央も、自分から不幸な檻の中へ入ってしまい、その檻から出ることができなくなってしまっています。
2週間ぶりの放送となり、世帯視聴率が11.0%から9.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)とダウンしたのが残念です。
今後、戦時中パートへと時代を遡るのなら、百合子が関係してくるだろう長崎市への原爆投下、端島での朝鮮人強制労働といった大きな問題が待ち受けているはずです。民放のテレビドラマで、どこまで歴史の闇部分に斬り込むことができるのか? 今もっとも勢いに乗る野木亜紀子脚本に期待したいと思います。と日刊サイゾーは報じた。
編集者:いまトピ編集部