閉店ラッシュ、世界的に大きな危機に「あらためて訪れてほしい」
イギリスで1976年に誕生、日本には1990年に初上陸したスキンケアショップ「ザ・ボディショップ」。今年になってから店舗のクローズが相次いでいます。現在の様子が気になり、実際に買い物してきました。
日本1号店のオープンから来年で35周年を迎える「ボディショップ」。1976年にイギリスで誕生したビューティーブランドです。
1989年に動物実験反対をグローバルビューティーブランドとして初めて訴えたエポックメイキングな存在で、2024年1月には全製品の「ヴィーガン化」を達成。ほかにも、プラ容器の削減を目指して早くからリフィル方式を推進するなど、製品を通じて、豊かで持続可能な地球環境へとつながる活動を展開しています。
そんな同ブランドですが、国内のショップが閉店ラッシュに見舞われています。10月下旬には、ホワイティうめだ店、金沢フォーラス店、JR三ノ宮店、福岡パルコ店、いよてつ高島屋店が次々とクローズ。ほかにも、年内に閉店する店が相次いでいます。
これに先駆けること24年2月、本国の英国事業が破綻。英国内の店舗が大量閉店すると、続いてアメリカとカナダ、さらにフランス、ドイツ、オーストリアなど欧州各国でも事業破綻。アメリカは全店舗が閉店、カナダも多くの店がクローズしているとのこと。世界的にボディショップが大きな危機を迎えています。
ファッションニュースサイト「ファッションスナップ」2024年9月30日付の記事によると、ザボディショップは今後、「モルトンブラウン(MOLTON BROWN)」を成長させて花王に売却したチャールズ・デントン氏らが再生の舵を取り、「エシカル・ ビューティ分野における世界的なリーダーシップとしての復活を目指す」と伝えています。
商品の廃盤はあったものの、かつてと変わらない定番商品を見つけてうれしい気持ちになりました。
かつて、動物実験廃止を訴えるイラストを用いたショッパーがセンセーショナルでしたが、そこに込められた「人がきれいになるために動物が犠牲になるべきでない」というメッセージが消費者の意識や化粧品業界を変えたのは事実でしょう。
「WWD」24年2月14日付記事によると、イギリス発のハンドメイド化粧品「ラッシュ(LUSH)」の共同設立者兼最高経営責任者は、ボディショップの初期に働いていた従業員だったそう。
同氏が事業破綻を受けて英メディアに寄稿した内容には、「『ザボディショップ』が生み出したものは誰にも奪えない。それがなければ今日の『ラッシュ』はなく、動物実験が人々の関心を引くこともなかっただろう。世界をより良い方向に変えたと言っても過言ではない」と述べているとのこと。
世界的に閉店ラッシュを迎えているボディショップですが、いまあらためて訪れてもらいたいなと思いました。とサイゾーウーマンは報じた。
編集者:いまトピ編集部