「撮り鉄」騒然…実際にトラブル
JR西日本が発表したニュースに、撮り鉄が色めき立っている。JR西日本が運行していた特急の本物のヘッドマークを、レンタルするサービスを開始するというのだ。
2025年4月から特急「しらさぎ」「加越」「雷鳥」の3つの本物のヘッドマークを、法人に貸し出す。となれば、地方の私鉄がヘッドマークを借り、車両につけて特別列車として運行する可能性があるのでは…。騒然となるのも無理はないのだ。鉄道ライターによると、ヘッドマークは撮り鉄にとって、極めて大きな意味を持つという。
「今年5月から千葉の小湊鐵道がJR北海道とコラボし、JR北海道の急行列車のヘッドマークをつけて運行しました。線路脇にひな壇ができるほど多くの撮り鉄が群がり、それはもう盛況でした。11月には栃木の真岡鐵道がディーゼル機関車の就役20周年を記念して、『北星』のヘッドマークをつけて運行し、こちらも多くの撮り鉄が駆けつけています。非鉄の人はただのヘッドマークと思うかもしれませんが、撮り鉄には重要なポイントなんです」
しかしフィーバーとなれば、大暴走する撮り鉄が現れないか心配だ。なにしろ、実際にトラブルが起きているからである。先の鉄道ライターは眉をひそめて、
「小湊鐵道の場合は撮り鉄が集まりすぎて、地元住民から苦情が出たため、車両数を2から1に減らし、撮りたい欲を下げて対処しました。真岡鐡道でも撮り鉄による無断駐車や、交通渋滞が発生。こちらも住民から苦情が殺到したため、ヘッドマークを取り付けての運転を取りやめる事態になっています」
こうした話を聞くにつれ、JR西日本のヘッドマークレンタルで問題が起きないかと不安になるが、その心配はしなくてよさそうである。JR西日本は貸し出したヘッドマークの使い道を、ホテルやイベント会場の装飾品として利用してほしい、としているからだ。車両に取り付けての利用についてはリリースに明記されていないものの、できないと考えてよさそうである。
「仮に取り付けがOKだとしても、それほど心配する必要はないかもしれません。というのも、しらさぎと加越、雷鳥で運用された国鉄489系電車(写真)がもう残っていないからです。他の車両に取り付けても、撮り鉄はニセモノと判断して、撮りに行かないと思います」(前出・鉄道ライター)
まずはひと安心である。
と、アサ芸プラスは報じた。
編集者:いまトピ編集部