『ワイドナショー』打ち切りか「松本の強気発言から凋落の軌跡」
お笑いコンビ・ダウンタウンの松本人志が昨春までコメンテーターを務めていた情報番組「ワイドナショー」(フジテレビ系)が2025年春をもって打ち切りになると複数メディアが報じている。
同番組は「普段スクープされる芸能人が、個人の見解を話しに集まるワイドショー番組」をコンセプトとし、2013年より放送開始。笑いのカリスマである松本が時事問題に対し、どんな見解を述べるのかが注目を浴び、14年4月から日曜朝10時の枠へ進出した。TBSの同時間帯で放送されている爆笑問題MCの「サンデー・ジャポン」と“直接対決”を挑むこととなった。
「ワイドナショー」では、“松本のニュースへのコメントが楽しめる”という大きな武器があったが、「サンジャポ」含めた他のワイドショーと違い、2日前の金曜日に収録した内容を日曜日に放送するというスタイルで、情報の鮮度という観点では劣勢。また、松本という絶対的な存在をメインに据えているという構図からか、他のコメンテーター陣がニュースを多面的に捉えて噛み砕いていくという部分では視聴者を満足させるに至らず、23年春の松本卒業以降は、唯一にして最大の強みだった看板も失うことに。
そして、松本が事あるごとに憤りを漏らしてきたのが“視聴率”にまつわるテーマだった。たとえば、2021年6月14日、自身が審査員を任された「キングオブコント」(TBS系)の視聴率が6.8%だったと報じるメディアに対し、Xから「キングオブコントの会は内容的にも視聴率的にも大成功でした ネットニュースっていつまで“世帯”視聴率を記事にするんやろう?その指標あんま関係ないねんけど。。。」とポツリ。
翌15日には、千鳥MCの「相席食堂 ゴールデンSP」(ABCテレビ)が視聴率5.8%に留まり、“ゴールデン2度目の放送が不発に終わった”とするネット記事を引用して「これぞ勉強不足のバカライター。コア視聴率はしっかりとってる。じゃないと第二弾あるわけない」と投稿。つまり、松本からすると、世帯視聴率よりもコア視聴率(13~49歳の個人視聴率)こそが現代の重要な指標であることをアピールしたかったわけだ。
そして、23年3月、松本は「ワイドナショー」最後の出演回で、改めて数字に関する“恨み節”を展開した。「最後の最後だから言いますが、ずっと、裏の『サンジャポ』に視聴率で負けてるって、ずっとニュースにされてきたけど、逆やからね。『サンジャポ』をやってる人には申し訳ないけど、コア視聴率ではずっとダブルスコアで勝ってきたのに、ずっと“サンジャポに負けてる”って書かれて」「おっさん泣きそうやわ」「ネットニュースの人、コア視聴率、視聴率のことを書くなら一番重要なコア視聴率を勉強して書いてほしいなと思います」などと悔しそうに述べ、やはり“コアでは圧勝している”ことを強調したのだ。
「真裏のライバル番組名を引き合いに出し、自身の番組が『コア視聴率でダブルスコア勝利』だとアピールすること自体、かなり異例の発信だと言えますが、最後はその頼みの綱だったコア視聴率からも見放されてしまいました。視聴率を統計する『ビデオリサーチ』社によれば、12月8日放送回では、『サンジャポ』が世帯視聴率10.4%、個人視聴率5.7%を記録した一方、『ワイドナショー』は世帯が3.3%、個人は1.8%と、個人視聴率ではライバルにトリプルスコアで敗れています。サンジャポのほうが、50歳以上の視聴者が多いかもしれず、コア視聴率では差は縮まっている可能性はありますが、いずれにしても負けていることは間違いないでしょう。これは『ワイドナショー』最大の武器だった松本の卒業が大きく響いたものと考えられており、松本としてはみずからの降板が“ダブルスコアでの勝利”から惨敗に導いてしまうという皮肉な展開となったわけです」(テレビ誌ライター)
対して、他局で名前を出された格好の「サンジャポ」は来年24年目に突入するが、打ち切りの報道もなく、“日曜朝の顔”として君臨し続けている。これは松本にとって非常に悔しい敗戦となったことは想像に難くないだろう、とアサジョは報じている。
編集者:いまトピ編集部