2025/2/5 10:18

【HIKAKIN、指定難病を告白】

泥酔

人気YouTuberのHIKAKIN(ヒカキン)が先月、自身が指定難病の「好酸球性副鼻腔炎」と診断され、全身麻酔で手術を受けていたことをYouTubeで告白し大きな話題になった。

ヒカキンが身体の異変に気づいたのは2024年夏。沖縄・石垣島へ向かう機内で着陸の際に突如、「頭に体験したことのない激痛」が走り、帰りの飛行機でも同様の激痛に見舞われたというのである。そこで病院で受診すると医師から告げられたのが、副鼻腔炎の一種である「好酸球性副鼻腔炎」だったというのだ。

副鼻腔とは読んで字のごとく「鼻の周辺にある空洞」で、通常、人の顔面には「上顎洞」「篩骨洞」「前頭洞」「蝶形骨洞」という4つの副鼻腔があり、その粘膜部分がウイルスや細菌により、炎症が起こし発症するのが別名、蓄膿症とも呼ばれる副鼻腔炎なのだ。

この病気の主な症状としては、鼻汁や鼻閉のほか、鼻汁が喉の奥に流れる後鼻漏のほか、頭が重くなったり、顔面における痛みや圧迫感、さらには嗅覚障害など。なかでも細菌感染による副鼻腔炎の場合は、歯痛と口臭が生じるケースも多く、てっきり虫歯だと思って歯科医院を受診して、副鼻腔炎だと診断される場合も少なくないという。副鼻腔炎は短期間で治る急性副鼻腔炎と、3カ月以上症状が続く慢性副鼻腔炎に分かれる。そんな副鼻腔炎の中でも、近年増えているのがヒカキンが発症した好酸球性副鼻腔炎。これは「好酸球」という細胞が悪影響を与え、副鼻腔にポリープができてしまうというもので、通常の副鼻腔炎と異なる点は、片側ではなく両側の鼻の中に複数の鼻の粘膜が腫れてコブのように膨らんだ「鼻茸」ができ、手術をしても再発を繰り返してしまう場合があることだ。加えて、一般的な慢性副鼻腔炎に比べ嗅覚障害が起こりやすく、喘息を合併しやすいといったことも特徴の一つに挙げられる。

副鼻腔炎の治療では、薬物療法や鼻吸引や鼻洗浄、ネブライザー(吸入器)療法などが用いられるが、抗菌薬で効果が現れない場合は、手術が検討されることになる。

ただ、かつての副鼻腔炎手術は上唇の裏の部分(歯ぐき)を切開することから、術後回復までに時間を要したが、現在は鼻から挿入した内視鏡でポリープや粘膜を切除する内視鏡下手術が一般的なため、術後の痛み軽減に加え、顔の腫れも低減。そのため入院期間も短縮されるようになったことで、患者への負担も軽減されるようになった。手術語、副鼻腔の粘膜が再生されるのは、個人差はあるものの、おおよそ1カ月ほど。ただし、増加傾向にある好酸球性副鼻腔炎の場合は、細菌やウイルス感染によって起こる従来の副鼻腔炎とは異なり、手術をしてもすぐに再発する可能性もある。そのため国の「難病指定」を受けており、好酸球性副鼻腔炎と診断され認定基準を満たしている場合は、治療にかかった医療費についての助成が受けられる。

現在、日本国内における好酸球性副鼻腔炎の患者数は、100万~200万人と言われる慢性鼻副鼻腔炎患者内のうち約20万人で、重症化した例は約2万人。うち約50歳前後での発症率が最も高いとされるため、中高年で慢性恵的な鼻水や鼻づまりがあり、目の周りに違和感を感じている場合は、一度耳鼻咽喉科へ受診することをおすすめしたい。

もうしばらくすると花粉症の季節がやってくる。薬を飲んでもくしゃみや鼻づまりが収まらない。そんな場合は専門医に相談すること。重症化しないためにも早期発見、早期治療を心がけたいものだ、とアサ芸ビズが報じた。

ヒカキンを襲った指定難病「好酸球性副鼻腔炎」と一般的な副鼻腔炎の違いは  |  Asagei Biz-アサ芸ビズヒカキンを襲った指定難病「好酸球性副鼻腔炎」と一般的な副鼻腔炎の違いは | Asagei Biz-アサ芸ビズ

編集者:いまトピ編集部