鳥インフル、急拡大「最悪ペース」
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全国各地の養鶏場で高病原性鳥インフルエンザ感染が拡大し、殺処分が最悪ペースであることから“物価の優等生”とされてきた卵の価格が軒並み高騰。今後はさらなる値上げが予想され、一般家庭はもちろんのこと、飲食店など各方面に影響を及ぼしている。
昨年10月に食品の値上げが約2900品目と同年の最多を記録した。
卵の価格も夏の猛暑や外食産業が行った秋の月見フェアなどの煽りで高騰し続けていたが、同月に1例目の鳥インフルエンザ感染が確認され、年末までに12道県で16件発生へと拡大していった。
「昨年10月25日時点で東京地区のMサイズ1キロ当たりの卸値価格は274円と、3カ月連続で上昇した。そして、鳥インフルエンザの襲来で年末までほとんど価格が下がらなかったんです」(フードライター)
その鳥インフルエンザ感染は1月に入って急拡大。2月1日までに鶏卵の主産地である千葉県や愛知県など14道県で51件の発生となっている。
今シーズンの殺処分の対象数は約935万羽に上り、このペースでいけば、2022~2023年シーズン(84件で殺処分数計1771万羽)を上回る恐れがあるとして、農林水産省は警戒を強めている。
前回のエッグショック超えとなる可能性も
「懸念されるのは2022~2023年に起きた『エッグショック』です。1キロ当たりの卸値価格が350円まで上昇しました。今シーズンは1月6日に225円だったのが、1月31日には305円、2月6日には315円。この先も殺処分数は増える。350円を超えるのは時間の問題ですよ」(養鶏関係者)
2022年のエッグショック時、キューピーは主力商品のマヨネーズ(450グラム)を475円から520円、味の素も家庭用マヨネーズ5品目を約5~9%値上げした。
「物価高騰の最中、さらなる値上げは家計や飲食店の経営を圧迫しますよ」(消費生活ジャーナリスト)
感染拡大する鳥インフルエンザについて、鶏卵業者からは「防ぎようがない」との悲痛な声が上がっている。
「欧州のようにワクチン接種による発症抑制など、殺処分以外の対策も考えるべきです」(同)
果たして、卵の価格はどこまで高騰するのかと週刊実話WEBが報じた。
編集者:いまトピ編集部