『映画』興行収入25億円を突破「シリーズ最高興収を記録」
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昨年12月20日に公開され、現在大ヒットロングラン上映中のアニメ映画『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』。メインキャラクターを演じている声優たちは一体どんな人物なのか――業界関係者に話を聞いた。
『忍たま乱太郎』は、漫画家・尼子騒兵衛氏の代表作『落第忍者乱太郎』をテレビアニメ化した人気シリーズで、1993年からNHKにて長きにわたり放送されてきた。
今回の映画は、脚本を務める阪口和久氏の『小説 落第忍者乱太郎 ドクタケ忍者隊 最強の軍師』(朝日新聞出版)を原作に、シリーズの人気キャラクターのひとりである忍術学園の“土井先生”こと土井半助にスポットを当てた物語を展開。
昨年12月に全国328の映画館で封切られ、初日3日間で動員18万4000人、興行収入は2億6300万円(興行通信社調べ、12月20~22日)でスタートし、上映開始から9週目の週末を迎えた今年2月14~16日の「国内映画ランキング」でも5位をキープ。映画公式Xの18日のポストによると、累計興収は25億円を突破したそう。『忍たま』映画シリーズ最高興収を更新している。
なお、今回の映画の“主人公”ともいえる土井先生を演じている声優・関俊彦は、大手事務所・81プロデュースに所属する61歳のベテラン。『ドラゴンボール』シリーズのフリーザ役で知られる同事務所所属の中尾隆聖と共に劇団・ドラマティックカンパニーを主宰していた過去もあり、舞台経験も豊富だ。
そんな関の業界評について、制作会社関係者は以下のように語る。
「演技は昔から上手で、デビューしてからずっと安定して活動を続けている印象。また、NHKの小学生向け音楽教育番組『ふえはうたう』に1989年度から約8年間、“おにいさん”として顔出し出演していた過去もあるなど、歌唱力も高い声優です。一方で、人当たりはいいものの、神経質で気難しい一面も。とはいえ、話し上手な人なので、イベント時などはその嫌味というか皮肉で会場の笑いを取ってくれたりと、彼に好印象を抱く関係者は少なくありません」(制作会社関係者)
そのほか、『忍たま』を語る上で欠かせない存在なのが、シリーズを通した主役である一年は組の3人・乱太郎(高山みなみ)、きり丸(田中真弓)、しんべヱ(一龍斎貞友)だろう。
声優事情に詳しいライター・勅使河原みなみ氏は、特に高山と田中について、「どちらの声にも明確な個性があり、また演技力にも優れていますし、非の打ち所がなく、声優界のエキスパートと呼べる存在」と話す。
彼女たちのように、国民的長寿アニメでメインキャラクターを演じているベテラン声優は多数いるが、「誰もが彼女たちのように立派な存在であるわけではありません。高山さんと田中さんは、業界内でも多くの人々に慕われ、尊敬されている」とのこと。
このように、演技力、人柄ともに申し分のないキャスト陣が集まっている『忍たま乱太郎』。今回の映画のヒットのウラには、業界内で評判のいい声優たちが長年積み上げてきたチームワークの良さも、少なからず好影響をもたらしているのかもしれない。とサイゾーウーマンは報じた。
編集者:いまトピ編集部