2025/2/26 14:07

レギュラー4本が終了&休止「具体的なファン層が見えない」が実は…

ショック

一時は「吉本興業の序列最上位クラスになった」と伝えられるほど絶好調だった東野幸治が、今春で全国ネットのレギュラー番組3本を失うことが確定。残るレギュラーも放送休止中などの不安要素があり、ピンチに陥っていると報じられた。

 中居正広氏のトラブルなどの煽りを受けた格好だが、東野の今後の動向に注目が集まっている。お笑い事情に詳しい関西在住の芸能ライター・田辺ユウキ氏が、東野がなぜ芸能界で重宝されているのかも含めて解説する。

レギュラー4本が終了&休止に

 東野のレギュラーについては、日本テレビ系『行列のできる相談所』、同局系『東野・岡村の旅猿26 プライベートでごめんなさい…』、フジテレビ系『ワイドナショー』の3本が3月末で終了することが決定。さらに、昨年10月からスタートしたTBS系『THE MC3』は同じMCとして共演していた中居氏のトラブルの影響で放送休止になっており、これも打ち切りになる可能性がある。

 残る全国ネットのレギュラーは『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』と『この世界は1ダフル』の2本だが、両番組はどちらもフジテレビ系。フジは中居氏のトラブルを発端にCMスポンサーが撤退するなど大揺れになっており、今までと同じような番組作りができなくなる恐れがあるため、残るレギュラーも今後どうなるか分からない状況だ。

 東野といえば、安定感が抜群で大きなスキャンダルや炎上がなく、ダウンタウンの松本人志が休業となった影響などで吉本興業での“序列”が自然と上昇。レギュラー番組も増加し、いつの間にか「吉本の天下人」に近い位置にまで上り詰めたといわれた。実際、メディアでも「東野が絶好調」などと書き立てられていたのだが、急にバタバタとレギュラーを失うことになってしまった。

東野が業界で重宝される理由

 そもそも東野は知名度が高いのにCM起用がほとんどないという珍しいタイプで、具体的なファン層もあまり見えてこない。それなのに芸能界で重宝され、視聴者からの評価も高いのはなぜなのか。芸能ライターの田辺ユウキ氏はこう解説する。

「東野さんは『白い悪魔』と称されているように、他人の不祥事や、あまり触れられたくないような話題でも、土足で踏み込んでいきます。ただ、土足で踏み込むものの、中を余計に荒らすわけではなく、その現場を検証することもない。荒れた現場に土足で踏み込んで、その荒れ具合を見て楽しんでいるだけなんです。だから責任を負わされることはないし、自分から負いにいくこともない。究極の傍観者を貫いています。


 また、『人にとって大切なもの』を失ったように見せているところもすごい。喜怒哀楽のいずれの感情に対しても、本気で心を込めていないように見える。バラエティ番組とはいえ、誰かの悲しい話を楽しそうに聞くことができるのは東野さんくらい。もちろん実際の東野さんはちゃんと人間性を持っているはずですが、お笑い芸人として、心がないように振る舞えるところが大きな武器です。だからこそ変に感情移入したり、持論を押し付けたりもしない。なにものにも染まらない様子や立ち居振るまいが、番組の仕切り役として重宝されている理由かと思います。

 もちろん若手時代は、たくさん体を張ってきました。たとえば『ダウンタウンのごっつええ感じ』(フジテレビ系)では、女性アイドルとのプロレス企画『キャリー東野のアイドル虎の穴』で、ボコボコにされた上、嘔吐する姿も放送されたのは有名な話です。もしかするとそういった過酷な企画に臨み続け、自分をさらけ出してきた経験から、かつての自分のように大変な目に遭っている芸人を見ると逆におもしろくてたまらないのかもしれません」

関西では盤石…実はピンチじゃない?

 レギュラー番組の相次ぐ終了決定で東野が窮地に陥っていると複数のメディアで騒がれているが、田辺氏は異なる視点を指摘する。

「個人的には、東野さんはなにもピンチに陥っていないと考えています。というのも、関西の番組では東野さんの姿をたくさん見ることができるからです。東野さんの番組の代表格は、今やカンテレ(関西テレビ)が制作・放送する『お笑いワイドショー マルコポロリ!』です。この番組は、東京でどれだけ力があるといわれる若手芸人であっても『帰りの新幹線で落ち込むことになる』と言われるほど、出演者にとっては大変な番組です。

 収録時、オープニングトークだけで1時間を超えることも多々ありますが、それはとにかく東野さんが中心となってその日のゲストを突きまくるから。特に弱みを見つけると徹底的にあぶり出そうとする。『東野幸治、ここにあり』というべき長寿番組です。関西の人で『マルコポロリ!』を知らない人はほとんどいませんし、東野さんの姿がそこにある限り、全国放送のレギュラーがなくなったとしても誰もピンチとは思わないでしょう」

 全国ネットでは近いうちに露出が大きく減少する可能性がある東野だが、田辺氏はこの状況を乗り切ることは十分に可能だと見る。


「東野さんには、同じくカンテレが制作・放送している『ちゃちゃ入れマンデー』もあります。こちらはメッセンジャーの黒田有さん、『ヤマヒロさん』ことフリーアナウンサーの山本浩之さんとのトリオで、コテコテの大阪色で進行しています。やはり関西ではおなじみの番組ですし、しかもこの3名は大阪でめっぽう強いタレントですから、これが打ち切りとなる気配は当分ないでしょう。

 ですので、もし『乗り切る』という点で考えるなら、かつてのホームグラウンドである大阪に比重をかけていくことになるかと思います。東野さん自身も、関西の番組のほうが明らかに居心地が良さそうです。全国ネットの番組がなくなるのであれば、関西の番組を軸にして、のびのびとやっていくほうへシフトチェンジするのではないでしょうか」

 全国ネットで活躍する一方、ホームの関西圏にもしっかり根を張って地盤を固めていた東野。実際、東野はピンチと報じたメディアについて『ちゃちゃ入れマンデー』で「2カ月前は『東野は仕事絶好調!』って書いたペンで……」などとネタにする余裕を見せている。このしたたかさがあるからこそ、いつのまにか吉本の「序列最上位」クラスになっていたのだろうとサイゾーオンラインが報じた。

東野幸治、レギュラー3本終了で「ピンチ」報道も…識者が指摘する関西での盤石ぶり | サイゾーオンライン/視点をリニューアルするニュースサイト東野幸治、レギュラー3本終了で「ピンチ」報道も…識者が指摘する関西での盤石ぶり | サイゾーオンライン/視点をリニューアルするニュースサイト

編集者:いまトピ編集部