2025/3/3 13:53

『バラエティー番組』3月終了が決定、安堵の声

オールナイトフジコAmazon

フジテレビ系の深夜のバラエティー番組『オールナイトフジコ』が3月末で終了することが報じられた。

 同番組は1983年から91年まで放送され人気を集めた伝説の深夜番組『オールナイトフジ』の世界観を復活させた番組として、港浩一前社長の肝いりで23年4月にスタートした。

 港氏が“女子大生ブーム”を生み出した『オールナイトフジ』と同様、『フジコーズ』と呼ばれる現役女子大生たちがレギュラー出演。

 メインMCを元テレビ東京でテレビプロデューサーの佐久間宣行氏が務め、MCはお笑いコンビ・さらば青春の光の森田哲矢とオズワルドの伊藤俊介が担当している。

 放送開始当初は2時間の生放送だったが、昨年4月からは1時間の枠に短縮して放送。今年3月での打ち切りが決定した。

 芸能ジャーナリストの竹下光氏は語る。

「若手芸人だったとんねるずや片岡鶴太郎らが出演し、“女子大生ブーム”を巻き起こした『オールナイトフジ』は、番組全盛期は深夜帯での放送ながらフジを代表する人気番組として存在感を放っていました。港氏が手掛けた代表的な番組のひとつで、石橋貴明さんがテレビカメラを破壊した事件やラジオ番組の『オールナイトニッポン』とのセット放送の際に松本明子さんが放送禁止用語を絶叫した事件は今も語り草になっています。

 94年には『オールナイトフジ・リターンズ』として1度復活していますが、MCを務めた神田うのさんがブレークしたものの、番組自体は低調で半年ほどで打ち切られました。ちなみに、『おニャン子クラブ』を輩出した『夕やけニャンニャン』は『オールナイトフジ女子高生スペシャル』から派生したもので、番組のフォーマットも『オールナイトフジ』を踏襲し、スタッフもほぼ同じです。

『オールナイトフジ』はテレビが時代の最先端を走っていた黄金時代、フジテレビ全盛期を象徴する番組のひとつでもあり、『オールナイトフジコ』の放送が決定した際には“地上波テレビの復活”や“テレビの逆襲”を旗印として掲げていましたが、やはり時代の流れには勝てなかった印象です」

 一部では視聴率が低空飛行を続ける中、それに加えて元タレントの中居正広氏の女性トラブルに端を発した同局の問題により、組織の体質改善が図られ、番組の内容やコンセプトも変更を余儀なくされてついに打ち切りが決定したとの報道もあるが……。

 スポーツ紙の放送担当記者はこう話す。

「フジは女性アナウンサーらのタレントへの“上納疑惑”が報じられて波紋を広げていますが、同番組は女子大生の『フジコーズ』のメンバーがキス顔を披露したり、ロデオマシンに乗ったり、サウナに入ったりとお色気企画も満載でしたからね。それに、番組には港氏のほか、中居氏のトラブルへの関与が『週刊文春』(文藝春秋)の報道で取り沙汰されている元編成局幹部のA氏も携わっており、打ち切りもやむなしではないでしょうか」

 同番組は元々毎週金曜深夜の生放送をうたっていたが、2月14日深夜の放送は収録、さらに翌21日は放送されず。

「公式サイトによると、さすがに3月は毎週金曜日に放送するようで、同月30日には『フジコーズ卒業式2025』の開催が決定。そのイベントで番組の歴史に幕を下ろすことになりそうで、同月28日深夜に予定されている最後の放送回はその“前夜祭”のような位置付けになるのではないでしょうか」(同スポーツ紙記者)

 前社長の肝いりで華々しくスタートした同番組も、放送開始から2年を待たずして打ち切りられることとなるが、局内からはこんな声も出ているという。

「『オールナイトフジコ』に関しては社長案件ということもあり、番組開始当初からかなりの予算をかけていましたからね。それでいて視聴率は取れず、例の騒動が勃発したこともあり、『番組が終わってくれて良かった』といった意見も耳にします。それに、レギュラー出演者たちも表向きには口にこそしませんが、安堵している部分も大きいんじゃないですかね。ただでさえ、ウチの局に関わることに不安を感じている芸能人も多いですし、番組の内容的にもそれなりにリスクはありそうですからね」(同局関係者)

 MC陣の顔ぶれを見ても、森田、伊藤ともテレビを中心に多数の番組に出演しており、片やYouTubeチャンネル、片や舞台や営業での活躍も目立つ。

 佐久間氏に関しても『伊集院光&佐久間宣行の勝手にテレ東批評』『佐久間宣行のオールナイトニッポン0(ZERO)』にレギュラー出演するほか、テレビ東京系の『ゴッドタン』や『あちこちオードリー』、YouTubeチャンネル『佐久間宣行のNOBROCK TV』などを手掛けるなど“裏方”として存在感を放っている。


さらに、2月12日にNetflixが発表した世界独占配信する日本オリジナル新作13作品のうちの1つの『罵倒村』も注目されている。

「佐久間氏が演出・プロデュースを手掛ける『罵倒村』は元々YouTubeチャンネルで総再生回数1500万回を超える人気シリーズでしたが、新たにMCにタレントの東野幸治を迎え、2時間の単発作品として配信予定です。昨年はオリジナルドラマ『地面師たち』と『極悪女王』が大ブームを巻き起こした『ネトフリ』ですが、バラエティー部門の強化に乗り出し、その中心に据えたのが『トークサバイバー!〜トークが面白いと生き残れるドラマ〜』などをヒットさせている佐久間氏といったところでしょう。

『ネトフリ』からもその実力を高く評価されており、今後もさらなるコラボが期待されている佐久間氏にとって渦中のフジの『オールナイトフジコ』にこれ以上関わるのはあまりうま味もなさそうですしね」(前出のスポーツ紙記者)

 今となっては『オールナイトフジコ』の打ち切りを内心で歓迎している関係者も少なくなさそうであるとサイゾーオンラインが報じた。

渦中のフジ・港浩一前社長の肝いり番組『オールナイトフジコ』の放送終了に関係者からは安堵の声か | サイゾーオンライン/視点をリニューアルするニュースサイト渦中のフジ・港浩一前社長の肝いり番組『オールナイトフジコ』の放送終了に関係者からは安堵の声か | サイゾーオンライン/視点をリニューアルするニュースサイト

編集者:いまトピ編集部