衝撃の『ドラマ』大成功も視聴率8.2%...「お茶の間が凍りつく」ワースト記録を下回る可能性も

3月9日に第10回が放送された横浜流星が主演を務めるNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」。“江戸のメディア王”として活躍した蔦屋重三郎(横浜)を主人公にした「笑いと涙と謎に満ちた“痛快”エンターテインメントドラマ」とのことで、舞台は江戸時代の遊郭・吉原。働いている遊女たちの過酷な環境や悲惨な運命まで描き、大河ドラマとは思えないような衝撃的な場面をこれまで放送してきた。
「現時点の放送では、ほとんどが吉原の中でストーリーが展開されている。ヒロイン役の小芝風花も花魁である花の井(五代目瀬川)を演じ、悲惨な場面が何度も描かれています。また、第1話では、亡くなった遊女の遺体が登場するのですが、バックショットながら女優たちは着衣をつけない姿で撮影に挑み、しかも人気艶系女優も起用されました。あまりに攻めすぎている大河ドラマとして、SNSでは話題を集め続けています」(スポーツ紙記者)
また、遊郭が舞台だけに、毎回のように遊女を買いに来る男たちの姿が描かれている。直接的な性描写のシーンこそ少ないものの、明らかに行為をしたあとのような演出もちらほら。特に、第9回では小芝が演じる瀬川が、客の相手をしている場面も映し出された。しかも、瀬川に恋心を抱く重三郎がこっそり見るという衝撃の演出はネットニュースなどがこぞって報道。NHK大河らしからぬ大胆演出には、若い世代を中心に称賛の声が多く寄せられている。
「見逃し配信の数字が良く、1月5日の初回放送は若い世代が多く利用するNHKプラスで、現在まで配信された全ドラマで最多視聴数を記録。その後も数字が良いようで、新たにNHKプラスに加入している若いユーザーが多いようです。また、SNSでは放送ごとに多くのコメントがあがり称賛の声ばかり。NHKプラスの普及を中心として若い世代の視聴者獲得に熱心なので、NHKにとって『べらぼう』は大成功だと言えます」(民放関係者)
とはいえ、NHKプラスやSNSでは好評な『べらぼう』も実は、視聴率では低空飛行。初回は平均世帯視聴率が12.6%(ビデオリサーチ調べ・関東地区/以下同)でスタートしたものの、第8回では9.8%とひとケタ台に下落。第9回、第10回で10.4%、10.6%と持ち直しているが、前作の「光る君へ」は、全話の平均世帯視聴率が10.7%で歴代ワースト2位だったが、このままだと8.2%で大河ワースト記録を打ち立てた「いだてん〜東京オリムピック噺〜」を下回る可能性も出てきた。ネットでは好調なのに視聴率は低迷している理由をキー局の編成担当者がこう話す。
「メディアで視聴率として出る平均世帯視聴率は、シニア層が中心の数字です。若い世代はスマホでテレビ番組を見ることが多く、視聴率に関与している率はわずかなんです。なので、視聴率が悪いということは、シニア層から『べらぼう』が評価されていないことを意味します。要因としては、過激な描写が多くお茶の間でリアルタイムに見づらいということが大きい。SNSでは、『表現がきつすぎる』『お茶の間が凍りつく』といった意見も出ている。家族がいる時間帯に、『べらぼう』を見づらい視聴者が多く、結果として数字を落としているんでしょう。
また、シニア層の大河ファンは、とにかく合戦が見たいというタイプが多いんです。『いだてん』や『光る君へ』が不調だったのも、合戦シーンが無いからと思われます。まさに、今回の『べらぼう』も、そういった視聴者が見ていないことで、数字を落としたんでしょう」
とはいえ、新しい挑戦をして、若い世代の視聴者にはしっかりと受け入れられている「べらぼう」。この際だから、将来のことを考えれば、大河ドラマの“常識”をぶっ壊すような過激な演出にこそ、未来があるということかも…とアサジョは報じている。
編集者:いまトピ編集部