2025/4/13 15:25

2024年度「倒産件数」51件...前年度から1.6倍も増加、過去最多を更新

疲労

入学式や入社式など、年度をまたぎ、新しいハレの日を彩るのは華やかなケーキだろう。しかし、そのケーキ業界にも原料価格高騰の波が押し寄せている。

帝国データバンクが4月3日に発表したデータによると、2024年度(’24年4月~’25年3月)に発生した「洋菓子店」の倒産(負債1000万円以上、法的整理)件数は51件。前年度の32件から1.6倍も増加し、2000年以降で最も多かった’19年度の44件を上回り、過去最多を更新したという。

「洋菓子店」といえば、“街のケーキ屋さん”に代表される地域に根ざした店舗をイメージするが、いったい何が起きているのか。

「一番大きな要因は、原材料や包装資材の仕入価格の高騰です。また、販売スタッフなどの人手不足、大手チェーンや近隣他店との競争激化など複合的な要因を背景に、苦戦する傾向が鮮明となっています。中でも、原材料として使用量の多い小麦粉のほか、鶏卵や砂糖、バターといった食材に加え、円安の影響を受けたナッツやフルーツ、カカオ不足で高値が続くチョコレートなど、主要な菓子原材料の価格が軒並み高騰していることが大きな打撃です」(経済アナリスト)

また、安価で高品質、充実した品ぞろえのコンビニスイーツや、店舗拡大を進める大手洋菓子チェーン店との競争がある中、昨今の物価高で価格に敏感な消費者による買い控えを懸念して値上げが難しくなっていることも、倒産が急増した要因になっている。

シーズン商品や新商品の投入頻度を高めることで来店を促し、ケーキ1個あたりの利益率を引き上げるなど、各洋菓子店は苦境を乗り越えようと懸命だが、経営環境は厳しくなるばかりなのだ。

現実はケーキのようには甘くないと週刊実話WEBは報じている。

街のケーキ屋さんが不景気で経営危機 原材料高騰が洋菓子店の不良債権に/サマリー|週刊実話WEB街のケーキ屋さんが不景気で経営危機 原材料高騰が洋菓子店の不良債権に/サマリー|週刊実話WEB

編集者:いまトピ編集部