リチャード「好機到来」だが...

6月3日から、いよいよセ・パ交流戦が始まる。その前後で盛んになるのが緊急トレードだ。
「主力選手のケガや不振を受け、シーズン途中でのトレードが行われる時期です。同一リーグでの交換トレードだと、シーズン中なので、攻守のサインを相手チームに教えることにも繋がります。
交流戦が終われば、日本シリーズまでセ・リーグの球団はパ・リーグ各球団と対戦することがありませんから、試合の裏で球団幹部がこっそり交渉しています」(球界関係者)
その先駆けとなったのが、巨人とソフトバンク間でまとまった交換トレードだ。
巨人は秋広優人と大江竜聖を放出し、リチャードを獲得した。
ソフトバンクは主砲・柳田悠岐、近藤健介、1番打者の周東佑京がケガで離脱するなど、小久保裕紀監督も選手のやりくりに苦労しており、テコ入れは必至だった。
「主力が負傷しても選手層の厚さでカバーするための四軍制だったのですが…。近年は選手の多さによるデメリットが指摘されています」(地元メディア)
デメリットとは、若手選手のモチベーションだ。それは現役ドラフトを見れば明白である。
阪神に移籍した大竹耕太郎は、今シーズンこそ出遅れているが昨年まで2年連続2桁勝利、日本ハム入りした水谷瞬、吉田賢吾もハツラツとしたプレーを繰り広げている。
「ソフトバンクは育成選手だけで53人。日本ハムが16人、ロッテが19人、楽天が9人ですから、3球団以上の選手を抱えている計算です。
支配下を目指す競争だけでも厳しく、それを勝ち抜いても一軍昇格がまだ見えてこないのでモチベーションも上がらない」(同)
5年連続ファーム本塁打王のリチャードは昨年オフ、環境を変えたいと訴えたが、球団が慰留。開幕一軍こそ勝ち取ったが、打率1割を切り二軍に逆戻り。悶々としていたところでの巨人移籍となった。
「巨人の一塁と三塁は現在空いているので、リチャードにとっては好機到来です。電撃トレード後、5月13日の広島戦で移籍後初ホームランをいきなり放った。
これでリチャードがますます活躍すれば、ソフトバンクの若手たちは不満を爆発させてしまうかも。ただ、選手人数が多いので『一度失敗したら次はない』の重圧もあるようです」(ベテラン記者)
また、秋広らがソフトバンクで活躍したら、「チャンスがさらに減る」との見方もできる。重圧と戦ってきた若手がこぞって移籍希望を口にするかもしれないと週刊実話WEBは報じている。
編集者:いまトピ編集部