2025/5/26 17:17

『チェーン店』2621店舗展開、売り上げトップも「新たな珍メニュー」凡庸(ぼんよう)すぎるか

怒り

牛丼御三家の一角である「すき家」が4月22日から販売開始した「ナポリタン牛丼」。ネット上では比較的微妙な評価を受けている同商品が本当においしくないのか、グルメライターが店舗を訪れ実食してみました。

※2025年5月16日公開の記事を再編集しています。
※店舗によって取り扱いメニュー・価格が異なります。
※価格は税込みです。

松屋、吉野家とともに“牛丼御三家”の一角として知られる「すき家」。2025年3月末時点で2621店舗(国内1969店舗、海外652店舗)を展開し、株式会社ゼンショーホールディングスの子会社である株式会社すき家が運営しています。

このほど明らかになったすき家の2025年3月期決算は、「流通ニュース」5月23日付記事によると売上高2957億円(前年比11.5%増)、営業利益245億円(同32.4%)と増収増益(ゼンショーホールディングスのグローバルすき家事業の業績を計上)。

 一方、松屋と吉野家の決算は売上高は増収となったものの、営業利益は減益となっています。

 流通ニュースの同記事における「牛丼3社売上高ランキング」では、トップがすき家、2位松屋、3位吉野家となっています。

すき家といえば、たびたび“珍メニュー”を出すことでも知られています。

 過去の例を挙げれば、2006年には「ホワイトシチュー牛丼」というあまりにもパンチの利きすぎたメニューを販売し、物議を醸すことに。さらに13年には人気アニメ「クレヨンしんちゃん」とのコラボ商品として牛丼の上にソース焼きそばを乗せた「やきそば牛丼」を販売し、こちらも大きな話題をさらいました。

 そんな「すき家」が、4月22日から新たな“珍メニュー”を販売開始しています。それが「ナポリタン牛丼」(並盛690円、税込み/以下同)です。名前の通り、ナポリタンが牛丼に乗ったメニューは、発売当初から「本当に発売するのか」「もはや牛丼の原型を留めてない」「怖いけど1回は食べてみたい」など、やはり多くの注目を集めることに。

 しかし、発売後は「まずくはないけど微妙」「牛丼とナポリタンを一緒に食べた味としか表現できない」「思った以上に普通」など、良くも悪くもない、というような評価がネット上で多く見られる状況となっています。ネット上の評価を見て、「この悪魔合体みたいなメニューで普通なんてことある? ホームランになるか、盛大な空振りかどちらかじゃないの?」と興味を抱いた筆者。

 さっそく「すき家」の店舗を訪れ、「ナポリタン牛丼」の並盛を注文。実食してみました。丼の最上部にはナポリタン風味のペンネが乗っており、その下にはちょっとナポリタンのソースと混じったお馴染み牛丼の具が。さらにその下にはご飯という構成です。

 その味わいは、結論から先に言うと筆者も同じく「別に普通だな……」との評価をせざるを得ませんでした。

 まず、このナポリタン自体の味わいが、かなりマイルドであったのが一つの大きな肩透かしポイントの一つ。 

 そのままであれば、甘みと塩気のバランスと、ケチャップの風味の調和のとれたおいしいナポリタンというところですが、濃い味の牛丼と合わせるとその個性がかなり薄れてしまいます。

 パスタに麺状のスパゲッティなどではなく、ペンネを採用したのも、ご飯や牛丼の具と合わせて食べやすいようにする工夫であることは理解ができますし、クニュクニュとした食感そのものは好印象。

 しかし、それ故におさまりが良くなりすぎて、結果としてインパクトがなくなっている部分があるかもしれません。味としてはおいしくないわけではない、でもあえてこれを食べようというハマる部分もない、口さがなく言えば、まさに「凡庸」という言葉がぴったりの味わいと言えるでしょう。思った以上に何とも言えない結果になってしまった「ナポリタン牛丼」の実食に、頭を抱えた筆者でしたが、注文用のタブレットを見ていると、単品でも「ナポリタン」(210円)が注文できることを発見。

 「同じ洋食カテゴリだし、『カレー』(並盛490円)と相性が良かったりしないかな?」と考え、両者の組み合わせを試してみることにしました。卓上調味料も同じく試してみたところ、牛丼と同じく「胡麻ドレッシング」と合わせるコクが加わり一番おいしいように感じましたが、こちらもやはりナポリタンを生かせたとは言い難い組み合わせでした。

ネットでの評判通り、少し凡庸すぎるきらいのあった「すき家」の「ナポリタン牛丼」。

 今回はアレンジとして「ナポリタン」とカレーとの相性もチェックしてみましたが、筆者ではその真価を完全に引き出せたとは言えない結果となってしまいました。

 グルメライターとしては忸怩たる思いがありますが、一方で感じたのは「この『ナポリタン』が合う一品を探してみたい!」ということ。

 同チェーンでは牛丼やカレー以外にも「うな丼」(並盛980円)や、「まぐろたたき丼」(並盛680円)、「旨だしとりそぼろ丼」(並盛500円)など、さまざまなメニューが存在しています。

 その中にはもしかすると、「ナポリタン」とお互いを高め合う相性のいいものがある可能性もあるのではないでしょうか。

 個人的なリベンジとして、筆者はこれからも様々なメニューと「ナポリタン」の組み合わせを試していこうと思っています。もし皆さんが「ナポリタン」と相性のいいメニューを見つけたら、ぜひ教えてくださいね!と、スーパーマーケットファンが報じた。

牛丼3社でトップ業績の【すき家】、690円“珍メニュー”が賛否! 食べたら「大きな肩透かし」だった | スーパーマーケットファン牛丼3社でトップ業績の【すき家】、690円“珍メニュー”が賛否! 食べたら「大きな肩透かし」だった | スーパーマーケットファン

編集者:いまトピ編集部