2025/7/5 13:10

広島『マツダスタジアム』ガラガラ

空

7月3日18時、プレーボールを前にした広島カープの本拠地「MAZDA Zoom-Zoomスタジアム広島」のスタンドは、応援団の熱気とは裏腹に、どこか乾いた空気が充満していた。

試合が始まると、両軍ともに9安打ずつながら、ヤクルトは6回表に増田珠の1号3ランが飛び出すなど、5点を取った。対照的に広島は無得点。入場者数は2万1583人と、昨シーズンまでの「連日満員」の賑わいには遠く及ばなかった。

ヤクルト3連戦の観客動員は、7月1日が2万4781人、7月2日が2万1244人と、いずれも昨年の勢いを取り戻せていない。とりわけ三塁側内野指定席やバックネット裏最前列はまばらで、かつてのチケット争奪戦が嘘のようだった。
あまりにも空席が目立つ外野スタンドを「ガラガラじゃけぇ、新幹線がよう見える」と皮肉るファンが。

今季、マツダスタジアム37試合の累計入場者数は105万1050人、1試合平均2万8407人でリーグ2位を維持しているものの、夏場に向けて動員減の傾向は明らかだ。

チームは順位こそ2位と健闘しているが「打線の迫力」はかつての勢いを失っている。
新外国人ファビアンが打率3割1分1厘、10本塁打、40打点と長打力を発揮する一方、リーグ随一の鉄壁の二遊間を形成する矢野雅哉が2割2分1厘 、菊池涼介は2割2分6厘という低打率にあえぎ、「あと一打」が出ないもどかしさを拭えない。

グッズ面でも盛り上がりは乏しい。記念Tシャツは写真をプリントしただけのデザインで新鮮味に欠け、毎年恒例の期間限定ユニフォーム投入は見送られた。ビール半額デーなどの割引施策は観客動員に結びつかず、「昔のように心躍る企画がない」との不満が出ている。

他球場ではチアガールによる場外パフォーマンスや子供向けワークショップ、試合開始時刻をずらしてタレントショーを行うなど、多彩な演出で家族連れを呼び込んでいる。

横浜スタジアムで開催される名物「ハマスタバトル」は、3人1組のリレーチーム同士で外野警告線を1周するエキサイティングな企画として定着し、スタンドは大盛り上がり。

マツダスタジアムでも、試合前後の場外ステージ設置や、子供が楽しめる体験コーナーの充実、暑さを避ける開始時間帯の検討など、観客が「また来たい」と思える仕掛けが求められる。

ファンはスター選手の一発や、新鋭の鮮やかな快打を見たいと願っている。選手起用では思い切って打線を組み替え、主力や注目株にスポットが当たる場面を演出し、「今日はあの選手を見に来た」と実感できる試合展開を作り出してほしい。

そしてファンサービス面では、スタジアムならではのグラウンドイベントや演出を強化し、一体感を生む演出を急ぎたい。

マツダスタジアムが再び熱気で満たされる、見どころ満載の一戦を届けてくれるだろうかとアサ芸プラスは報じている。

広島マツダスタジアムが「ガラガラじゃけぇ」になった他球団との決定的な「サービス力の差」 | アサ芸プラス広島マツダスタジアムが「ガラガラじゃけぇ」になった他球団との決定的な「サービス力の差」 | アサ芸プラス

編集者:いまトピ編集部